レゴブロック 驚愕の断熱効果
今回の研究者たちは、何を思ったのかレゴブロックをこの希釈冷蔵庫に入れてみたところ、レゴブロックは1.6ミリケルビンというとてつもない低温まで冷やされました。
この結果、レゴブロックが非常に優れた断熱材として機能することがわかったというのです。
レゴブロックの材料はABS樹脂というプラスチックです。これはありふれたもので、この材料には特に優れた断熱能力はありません。
ではなぜ、レゴブロックがそんな優れた断熱効果を発揮するのでしょうか?
研究者たちは、これがレゴブロックの持つ独特の空隙構造にあるといいます。
レゴブロックの中身は空洞であり、ブロックごとの接続による接触面積は非常に小さく抑えられています。このレゴブロック独特の構造が熱伝導率を非常に低く抑えているのです。
この発見の優れた点は、ABS樹脂が非常にありふれた3Dプリンタの材料であるとともに、レゴブロックの構造による断熱効果は、3Dプリンタの印刷で容易に再現可能であるというところにあります。
量子コンピュータの実験環境をはじめ、希釈冷蔵庫の断熱設計素材は効果なものとなっています。これが非常に安価で量産可能なレゴブロックで代用可能となると、これらの実験コストを大幅に削減することが可能なのです。
研究者たちは、この成果をもとに、次世代の希釈冷蔵庫の断熱材を設計して3Dプリンタで出力することを目指すそうです。
そんな身近なところに優れた断熱材が見つかるとは驚きの発見ですが、そもそもなんで希釈冷蔵庫の中でレゴブロックを冷やそうなんて思ったんでしょうか?
新しい発見のためには、悪ふざけでも何でもやってみることが大事なのかもしれませんね。