火星で初めて「活断層」を発見!テラフォーミングに期待がかかる

space 2019/12/30
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  • 火星で初めて活断層が発見された
  • 火星でのエネルギー源が確保できる可能性がある

「テラフォーミング」という言葉があるように、人類は昔から地球以外の惑星での生活を夢見て調査を行なってきました。

火星もその対象となっており、環境改善やエネルギーの可能性を求めて調査が進められています。

そんな中、12月、「火星で活断層が発見された」という報告がアメリカ地球物理学連合会議でなされました。これにより、火星でエネルギー補給ができる可能性があると注目されています。

Searching for seismic sources around the InSight landing site
https://agu.confex.com/agu/fm19/meetingapp.cgi/Paper/575405

火星で初めての活断層を発見!何がすごいの?

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2019年4月、火星探索機「インサイト」は火星で初めて地震を計測することに成功しました。それ以来300を超える地震が検知されており、その頻度は増しています。

通常、地震は、地球の表面を覆う岩盤(プレート)同士がぶつかったりすれ違ったりすることで起こります。断層と呼ばれる岩盤の割れ目では、このプレート同士の接触が起こりやすく、現在でも動きのある断層のことを活断層といいます。

非常に多くの活断層が刻み込まれている日本列島に、地震が多いのもこのためです。

ただし、火星は「太古に火山活動を停止した死んだ惑星」であると言われており、プレート運動もありません。火星での原因不明の地震計測は、研究者たちを悩ませました。

火星の断面 / Credit: JAXA

しかし今回、この活断層が火星にもあることが初めて明らかになり、科学者たちを騒然とさせました。

地震の謎だけでなく、活断層がテラフォーミングに大きな影響を与えるかもしれないからです。

まず、火星の活断層は地熱エネルギー源として活用できるなら、テラフォーミングにおけるエネルギー問題を解決する可能性があります

ただし、逆に活断層が科学者たちの活動に悪影響を与える可能性もあるでしょう。地球の地震ほどの大きな災害を生むことはありませんが、火星で働いている繊細な科学機器にダメージを与えてしまうかもしれないからです。

どちらにせよ、地震の原因究明がテラフォーミングのカギとなるのは間違いありません。

地震の原因

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今回の発見を受け、研究者は「火星の中にマグマが残っているのではないか」と推測しています。

もしマグマが残っているなら、その熱は地表を温めます。ただし火山は活動していないため、その熱は冷めていき、地表は冷却され、収縮するでしょう。プレート運動のない火星で起きている地震のいくつかは、この地表の冷却と収縮が原因かもしれないのです。

そしてこの冷却と収縮が、火星に地球のような衝上断層が形成される可能性もあります。そうなれば、火星でのテラフォーミングは、さらに選択肢が広がることになるでしょう。

今回の調査により、火星は人間にとってより身近なものとなりました。今後の調査結果にも期待できそうです。

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reference: nationalgeographic / written by ナゾロジー編集部

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