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「暗黒エネルギーは存在しない」ことを示す新説が登場 (2/4)

2024.06.26 Wednesday

2020.01.09 Thursday

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Ia型超新星の観測

宇宙の膨張はビックバンの爆発が元になっているため、次第に減速していくと考えられていました。

しかし1998年に、アメリカの2つの観測グループが相次いで「宇宙の膨張速度は加速している」と報告したのです。

これはIa型(いちえいがた)超新星の観測から明らかにされました。

Ia型超新星とは、白色矮星が起こす特殊な超新星爆発のことを指します。

白色矮星は、核融合の燃料を使い果たして死んだ星です。しかし、これが近接した連星を持つ場合、その星の物質を奪い取って再び活性化することがあるのです。

画像
Credit:ESA/ATG medialab/C. Carreau

白色矮星は、星として維持できる質量の限界が決まっています。これをチャンドラセカール限界といい太陽の1.4倍以上の質量になることはありません。そのため伴星から物質を奪い限界質量に達した白色矮星は、超新星爆発を起こすのです。

この超新星爆発がIa型超新星と呼ばれます。この超新星の重要なところは、全てがほぼ同じ質量で発生するため、ピーク時の光度がどの天体でもほぼ一致しているということです。

明るさがみんな一緒ということは、地球から見て明るさが異なるとき、それは純粋に距離の影響と考えられます。

以上が、Ia型超新星が宇宙で正確に距離が測定できる天体だといわれる理由です。

Credit:depositphotos

このIa型超新星は、90億光年という遠方からでも確認でき、遠い宇宙の様子を探るためにも利用できます。遠い宇宙の天体はハッブルが発見した通り、赤方偏移という光のドップラー効果を起こしながら離れていきます。

複数のIa型超新星は正確に距離の違いが測れるので、その赤方偏移の状態を比べることで、宇宙の大きさと時間変化を調べることができます。

こうした観測方法の結果、宇宙は減速しながら膨張しているのではなく、加速して膨張していることがわかったのです。

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