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「太陽を必要としない太陽電池」が開発される (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.01.31 Friday

前ページ夜も発電できる夜間太陽電池

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熱放射セルを利用した仕組みとは

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熱移動の方向と電流の方向/Credit:Santhanam&Fan,Phys.Rev.B,2016

夜間太陽電池は「熱が温度の高い方から低い方へ放射される」ことを利用しています。

「熱移動のある環境」と「熱移動から電力をつくるデバイス」があれば、電力は生まれるからです。

マンデー氏は「熱移動から電力をつくるデバイス」として、「熱放射セル」に目を付けました。

「熱放射セル」は周囲に熱を放射することで電力を生成するデバイスです。主に、エンジンなどから生じる廃熱を有用なエネルギーに変換することに焦点を当てて研究されていました。

「これらのデバイスの1つを取り出して、暖かい場所に置いて空に向けたらどうなるかを考えていました」とマンデー氏は述べています。夜間の地球が「熱移動のある環境」に該当すると考えたのです。

事実、宇宙空間は非常に寒い場所なので、暖かい物体を夜空に向けると赤外線として熱を放出します。日中とは真逆ですが、熱移動は確かに起こるのです。

この「夜間の熱放射」と「熱放射セル」を組み合わせたものが、夜間太陽電池です。エンジンの高熱放射ほどの電力は得られませんが、デバイスを設置しておくだけで自然と電力が生成される点は大きな魅力と言えるでしょう。

マンデー氏は夜間太陽電池の出力と効率を改善して、大規模な使用を目指しています。

自動的に太陽の方向を向く「人工ひまわり太陽光パネル」が発明される

reference: zmescience,debugliesnews/ written by ナゾロジー編集部

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