鳥のSNS?鳥はニュースをリツイートして偽ニュース対策もできる

animals_plants 2020/02/19
Credit:depositphotos
point
  • 鳥たちは警報ツイートによって、捕食者から身を守っている
  • ゴジュウカラは間接情報を鵜呑みにせず、フェイクニュース拡散対策をしている

ツイッターなどのSNSは情報を拡散するのに効果的ですが、フェイクニュースが広まるきっかけにもなっています。

フェイクニュース拡散の主な原因といわれているのが、「間接的情報のリツイート」。

自身が直接見たり聞いたりしたわけではない情報を安易にリツイートすることによって、真偽が明確でない情報が爆発的に広まるのです。

モンタナ大学の卒業生であるノラ・カールソン氏らによる数十年にわたる研究によると、鳥がニュースを「リツイート」すること、またフェイクニュース対策も施していることが判明しました。

私達人間よりも、鳥たちのほうが賢く情報を扱っているのかもしれません。

研究の詳細は1月27日「Nature Communications」に掲載されました。

Nuthatches vary their alarm calls based upon the source of the eavesdropped signals
https://www.nature.com/articles/s41467-020-14414-w

鳥のオリジナルツイートで危険回避

Credit:Nora V Carlson

鳥たちは通常、自分の居場所を赤ちゃんに伝えるために鳴き声を発します。ですので、繁殖期になると、森は鳥たちの歌声で賑わうものです。

もちろん、鳥の鳴き声はそれ以外の用途もあります。緊急時の警報として活躍するのです。

シジュウカラ(四十雀)と呼ばれる小鳥は、捕食者に敏感で、発見すると警告として鳴き(ツイート)始めます。

しかも、「地上の蛇」「空を飛ぶ鷹」「木にとまっている鷹」などの特定の情報と脅威レベルを、鳴き声を変化させることで正確に伝えることができます。

このオリジナルツイートを聞いた仲間たちは、次々にリツイートし始めます。

つまり、この「鳥のSNS」によって、森全体に警報が伝わるようになっているのです。

警報は時速160kmで伝わることも判明しており、鷹が到着する5分前には既に周囲の鳥たちに伝わっていることさえあります。

鳥のリツイートの嵐は、捕食者たちを悩ませます。警報がバズった周辺では獲物が捕まえられないので、遠くへ移動するしかないのです。

ゴジュウカラはフェイクニュースを拡散しない

ゴジュウカラ(五十雀)と呼ばれる小鳥も、シジュウカラと同じ捕食者から狙われているため、シジュウカラのツイートから益を得ています。

ゴジュウカラも警報をオリジナルツイートしたり、リツイートしたりする鳥ですが、研究により、情報の扱い方がとても上手であることが判明しました。

研究者たちは、森の中にスピーカーを設置し、4つの音声を流しました。

(a)アメリカワシミミズクの鳴き声 (b)スズメフクロウの鳴き声 (c)シジュウカラの低脅威を知らせる鳴き声 (d)シジュウカラの高脅威を知らせる鳴き声/Credit:Nora V Carlson

①低脅威のアメリカワシミミズクの鳴き声

②高脅威のスズメフクロウの鳴き声

③シジュウカラの低脅威(対アメリカワシミミズク)ツイート

④シジュウカラの高脅威(対スズメフクロウ)ツイート

ゴジュウカラにとっては①②が直接情報となり、③④が間接情報になります。

Credit:Nora V Carlson

スピーカー音声を聴いたゴジュウカラは、それぞれの音源に応じて異なった鳴き方で反応しました。

①低脅威ツイート(低音の鳴き声)

②高脅威ツイート(高音の鳴き声)

③中程度ツイート(①と②の中間の高さ)

④中程度ツイート(①と②の中間の高さ)

ゴジュウカラは直接情報を得た時、捕食者の脅威に応じて異なる鳴き声の警報をツイートしました。

しかし、シジュウカラによる間接情報を得た時には、一律に①と②の中間の鳴き声でツイートしたのです。

これは、ゴジュウカラが直接情報を重視していること、間接情報はあくまで間接情報として扱っていることを示しています。

ゴジュウカラは「真偽が曖昧な情報」を正しく扱う能力を持っているのです。

これはフェイクニュースの拡散を避けることにも繋がります。

グリーン氏によると、「ゴジュウカラは、動物のコミュニケーションネットワークの仕組みと様々な種の伝達方法をより理解するのに役立ちます」とのこと。

加えて「人々がゴジュウカラのように振舞うことを願っています」とも述べています。

わざと森に「放火」する鳥たちの行動理由とは?

reference: phys / written by ナゾロジー編集部
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