永久凍土から46000年前の「ツノをもつ鳥」を発見、ハマヒバリの祖先か

animals_plants 2020/02/25
Credit:Love Dalén
point
  • シベリアの永久凍土から、ツノをもったヒバリが発見される
  • 冷凍ヒバリは、現代のハマヒバリの祖先かもしれない
  • ハマヒバリの多様化は、氷河期の「マンモス草原」の変化を理解するのに役立つ

2018年、シベリアの永久凍土で保存状態の良い冷凍された鳥が見つかりました。

古遺伝学センターの研究者たちがDNAを分析した結果、冷凍鳥は46,000年前のツノを持った雌ヒバリであると判明しました。

この冷凍ヒバリは、現在のハマヒバリたちの共同祖先であり、亜種の多様性を理解するのに役立つと考えられます。

加えて、1,2000年前に突如消滅した世界各地の「マンモス草原」の、その後の環境解明の一助にもなりそうです。

研究の詳細は2月21日「Communications Biology」誌に掲載されました。

Biomolecular analyses reveal the age, sex and species identity of a near-intact Pleistocene bird carcass
https://www.nature.com/articles/s42003-020-0806-7

46,000年前のツノをもったヒバリ

Credit: Mail Online

シベリア北東部のベラヤゴーラ地域の鉱山トンネルの中から、冷凍された鳥が発見されました。

炭素年代測定法を行った結果、この鳥は46,000年前に生まれたことがわかりました。

現代のハマヒバリ/Credit:depositphotos

発見された冷凍鳥のDNAを検査したところ、現代のロシアとモンゴルに生息する2種類のハマヒバリ亜種の共同祖先であることがわかりました。

冷凍鳥の頭部にはツノのような構造がみられましたが、これは硬質の骨ではなく、画像のような飾り毛です。

46,000年前から退化せずに継承されていることから、ハマヒバリにとって頭のツノ毛は何かと重要なパーツのようです。

冷凍ヒバリの発見は「マンモス草原」の変遷を示している?

冷凍ヒバリの発見は、マンモス草原の変化についても重要な理解を与えてくれました。

マンモス草原とは、氷河期の最盛期に地球上で最も広範囲に広がっていたとされる草原です。

北ヨーロッパやアジアなど、北半球の大部分を占めていたマンモス草原ですが、約12,000年前に突然消滅しました。

Credit:tilbagetilistiden

ある理論によれば、マンモス草原はもともと、草原やツンドラ、針葉樹林などの生態系が混合していたバイオームだったとのこと。

冷凍ヒバリも、かつてはこの広大な草原に暮らしていたと考えられます。

しかし氷河期の終わりにマンモス草原は突然消滅し、現在の北のツンドラ、中央のタイガ、南のステップへと分けられました。

そのため冷凍ヒバリも環境の変化に適応して分派し、現代のモンゴルとロシアに独立した亜種を形成しました。

古遺伝学センターのラブ・ダレン氏も「ハマヒバリの多様化は、マンモス草原の消滅と同時期に起こった」と述べています。

多種多様な生物が存在した楽園のような環境だった「マンモス平原」。

そこから追放されたのは、人間だけではないようです。

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reference: sciencedaily / written by ナゾロジー編集部
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