星のソムリエ®が選ぶ、今月の星の見どころベスト3【2020年3月】

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今年の冬は気温が高く、例年よりも一足早く春の兆しが見られますね。

ベランダからちょっと星を見るくらいでは、凍えずにすむ日も少なくありません。

とはいえ、日の出の時間がだんだんと早くなってきました。早朝の星を見るために、まだ何とか早起きできるくらいかも。

それでは、星のソムリエ®が選ぶ、今月の星の見どころベスト3【2020年3月】をご紹介します。

Best3.2日(月):ヒヤデス星団のε星が月に隠される

星が月の裏側に隠されて、再び出てくることを「星食」といいます。3月2日の夜にヒヤデス星団の中の星の1つ、ε星(イプシロン星)の星食が見られますよ。

冬の星座を代表する1つ、おうし座の牛の顔のあたりにあるヒヤデス星団は、100個以上の星が集まる散開星団です。

おうし座の赤い1等星、アルデバランを目印にしましょう。アルデバランを含むように、肉眼だと6~7個の星がV字型に並んでいるのが見えます。

ちょっと東に見えるプレアデス星団(すばる)と並ぶ、有名な星団ですよ。

星が月に潜入する時刻と出現する時刻、それに潜入する位置は地域によって変わります。以下の図を参考にしてみてください。

Credit: ofugutan 『星空年鑑2020』を元に作成

3位にした理由

Good!:夜22時~23時台なので、帰宅が遅い人でも観察しやすい。

Bad!:肉眼だと見えにくそう。ε星は3.5等で肉眼で見える明るさだが、月明りの近くなので双眼鏡は使った方が良い。

Best2.9日(月)金星と天王星が大接近

3月25日に太陽の東側に離れる東方最大離角となり、もっとも高度が高くなる金星。

現在、高度とともに明るさも増して、夕方の空に存在感を放っています。

そんな金星と天王星が3月9日に接近するので、金星を目印に天王星を探すチャンス

双眼鏡や望遠鏡で金星を見ると視野の中に一緒に入ってくるだけでなく、2つの星の間隔はたったの2.2度。

Credit: ofugutan 『星空年鑑2020』を元に作成

天王星を実際に目で見たことのある人は少ないかと思うので、ぜひチャレンジしましょう! 9日に天気が悪くても、前後数日は近くに見えますよ。

2位にした理由

Good!:金星を目印に天王星を探すことはあるが、ここまで近いのはちょっと珍しい。

Bad!:肉眼で観察するのは難しいので、双眼鏡の用意を。

Best1.18日(水)~21日(土)火星と木星が隣に並び、土星、月、水星と列をなす

先月も火星、木星、月、土星と惑星の並びを早朝に見られましたが、今月は水星も加わり、いっそう賑やかな並びを見ることができます。

水星の観察は、先月だと夕方でしたが、水星の公転周期は早いので、もう早朝のターンに変わっていますね。

19日には三日月と土星(0.5等)が3.5度くらいの近さまで接近します。

また、20日には火星(0.9等)と木星(マイナス2.1等)が大接近。赤い火星と白っぽい木星で色の違いや、明るさの違いを観察するのも楽しそうです。

Credit: 国立天文台(※「今日のほしぞら」を参考に水星の情報を追加)

1位にした理由

Good!:数日にわたって、たくさんの天体が見られる。今年は火星が準大接近の年なので、明るさが変わる経過は今から必見。

Bad!:観察時間が早朝。日の出が早くなってきたので、朝5時頃と早起きする必要がある。

以上、今月の星の見どころベスト3【2020年3月】でした。

先月の「ベスト3」実際にどう見えた? レポート

2月の「星の見どころベスト3」ですが、筆者はいずれも観測に挑戦しました。

「Best3」の水星の観察は、数日にわたって成功。水星の面白い雑学とともに、別記事で紹介しています。

Credit: ofugutan(2020年2月8日撮影)上の明るい星は金星、中央の建物の右斜め上に水星。

「Best2」の三日月と金星の接近は、ちょうど天気が回復してよく見えました。

スマホでも、こんなにはっきり写るので、SNSにアップした方も多そう。今月も「三日月と金星の接近」は3月27日~29日にかけて見られるので、注目です。

Credit: ofugutan(2020年2月27日撮影)

そして「Best1」の惑星と2つの星団の並びですが、観察はできたものの、筆者の自宅からだと建物の影になって高度の低い土星は見えませんでした。

そこで、同様に観測をしていた星のソムリエ®の同期から提供してもらった写真が以下。右側から釣り針みたいな形のさそり座、火星、月、木星、土星と見えます。

Credit: 石原ひろみ(2020年2月19日撮影)

なお、筆者は双眼鏡で火星の近くにあった2つの星雲の観測に挑戦しました。三列星雲は目をこらしてもわかりませんでしたが、干潟星雲はぼやっとしたものを感じました

関東の冬は晴れの日が多いのですが、そんな冬も終わりが見え、雨の日も増えてきています。

でも、今月の「Best1」と「Best2」は観察チャンスが数日あるので、1番ベストな日の天気が悪くても、あきらめずに挑戦してみてください。

 

Reference: 国立天文台(1, 2, 3), 星空年鑑2020 / written by ofugutan

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