古代のトカゲに「第4の眼」を発見。脊椎動物では極めてまれ

science_technology 2018/04/03
Credit: Senckenberg/Andreas Lachmann

第4の眼を持つ古代のオオトカゲが、脊椎動物の目の進化について新たな展望を示すかもしれません。

Current Biology誌に発表された、イェール大学の研究で、5千万年前に絶滅したオオトカゲの一種であるSaniwa ensidensの頭部に、松果体と副松果体の2つの眼があることが明らかになりました。現在4つの眼を持つ脊椎動物として知られているのは、ヤツメウナギだけです。

The Only Known Jawed Vertebrate with Four Eyes and the Bauplan of the Pineal Complex
http://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(18)30206-9

松果体の目は「第三の眼」と呼ばれ、魚類やカエルなどの下等脊椎動物の多くに存在しています。第三の眼は光を感知でき、方向の特定や、概日リズム、概年リズムなどに重要な役割をします。これまで高等な脊椎動物は、この第三の眼を別々に退化させ、トカゲにだけ残ったと考えられてきました。一方で、トカゲの第三の眼は他の生物とは違って、副松果体から発生すると考えられていて、これらの理論は相容れませんでした。

今回、トカゲの頭部に松果体と副松果体の両方の眼が発見されたことで、トカゲの第三の眼が他の脊椎動物とは実際に異なって発生していたことが示されました

Credit: VisualHunt.com

4つ目の眼があるかもしれないというアイディアは、トカゲの第三の眼の起源についての2つの矛盾する意見から着想を得ています。進化の途中で、別々の起源を持つ眼を持った個体がいるかもしれないと推測したのです。研究では、CTスキャンの技術を使い、1870年代に採集されたSaniwa ensidensの化石の断片を調べました。それによって頭部に2つの眼の痕跡が見つかり、松果体と副松果体の2つの器官から出来た眼であることがわかったのです。

「ある種の環境で複雑な器官が自己生成することが、進化の面ではいかに簡単かが示されました。眼は伝統的にとても複雑な構造をしていると思われていますが、実際は、脳はいつでも眼を作れるのです」と古生物学者のバートアンジャン・ブラーは説明します。

「重要なのは、松果体や副松果体が何ら神秘的では無いことを知ることです。光を感知でき、内分泌系で重要な働きをします。しかし、松果体のもたらす能力のなかには驚くべきものもあります。例えば、下等脊椎動物の中には、第三の眼で光の偏光を感知でき、地理的な位置を知るために使っているものもいます」と筆頭著者のクリスター・スミスは言います。

一旦退化した頭頂の眼がトカゲで再び現れた「リザード・シフト」と呼ばれる進化的なタイミングについていかに分かっていないかがわかりました。様々な脊椎動物での眼の進化を明らかにするためにはさらなる研究が必要です。

 

人間にもいつしか、「第三、第四の目」が見つかる日が来るかもしれません。

 

via: Futurity/ translated & text by Nazology staff

 

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