とんでもない勢いで「毒」をお腹から噴射する甲虫がスゴイ

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Credit:BBC earth
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  • オグピスターは蟻を食べることによって、蟻の酸を抽出し攻撃に使用する
  • ボンバディア・ビードルは腹部で化学反応を起こして高温の化学爆発で攻撃する

世界中には、体に備わっている防御機能によって身を守る虫たちがいます。その中には、防御機能と言うには攻撃的すぎる虫たちも存在します。

自然歴史家であるデビッド・アッテンボロー氏は、腹部からガスや液体を噴射する2種類の甲虫を紹介しました。

蟻酸を活用する「オグピスター(Oogpister)」と爆撃虫「ボンバディア・ビートル(Bomberdier beetle)」です。

彼らは、腹部からの噴射によって捕食者を撃退します。

詳細は、BBC Earthシリーズの「Natural Curiosities」で紹介されています。

食べて蟻酸を抽出する甲虫

バッタの死体に群がる蟻を捕食する/Credit:BBC earth

オグピスター(Oogpister)は攻撃手段を得るために、赤蟻をエサにする特殊な甲虫です。

彼らのエサとなる赤蟻は「ギ酸(蟻酸)」と呼ばれる毒性の酸をもっています。

ギ酸の溶液や蒸気は皮膚や目に対して有害であり、特に目に回復不能な障害を与えることで有名です。

オグピスターは赤蟻を食べることによって、「ギ酸」を抽出し、自分の体内に蓄えていると考えられています。

敵に毒を噴射するオグピスター / Credit:BBC earth

敵が近づいてくると、腹部からギ酸を噴射して攻撃します。オグピスターは捕食者の目をピンポイントに狙うことにより、びっくりさせるだけでなく、致命傷を与えてしまいます。

化学戦争の覇者「爆撃虫」

毒汁ブシャー! / Credit:BBC earth

ボンバディア・ビートル(Bomberdier beetle)は南極大陸を除くすべての大陸に生息しているオサムシ科の昆虫です。

彼らの腹部には貯蔵庫があり、そこには体内でつくられた2種類の化学物質、ハイドロキノンと過酸化水素が貯蔵されています

そして、敵の脅威にさらされると、それらが触媒と反応して化学反応を引き起こすようになっています。

この時の反応は発熱性であり、つくられた溶液の温度を100℃近くまで上昇させます。この液体の一部は、沸騰して蒸発してしまうほどです。

加えて、ボンバディア・ビートルの噴射口は開閉するようになっており、沸騰した液体の圧力を高めた後、ジェットのように腹部から勢いよく爆発させることができます。

噴射される化学溶液は高温です。触れると火傷をするだけでなく、化学反応によって皮膚炎を引き起こします。

爆撃され、思わず吐き出してしまうカエル / Credit:Science Magazine

ボンバディア・ビートルを食べようとしたカエルも、この爆撃の前には、単なる被害者です。あまりの衝撃にびっくりして吐き出してしまいます。

口の中を火傷したカエルは、再びボンバディア・ビードルを食べようとは思わないでしょう。

オグピスターもボンバディア・ビードルもそれぞれ異なる噴射能力をもっています。どちらも自分の身を守るには「十分すぎる力」かもしれません。

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reference: laughingsquid / written by ナゾロジー編集部
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