新型コロナ解析のための「PC大集結プロジェクト」、ついに1秒間に100京回の演算速度に達する

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Credit: depositphotos
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  • Folding @ homeプロジェクトの演算能力が、ついに1EFLOPS(エクサフロップス)を超える
  • この演算能力は、世界のトップ100に君臨するスーパーコンピューターの合計を上回る

世界中で感染者が増加する中、パソコンを持っていれば誰でも新型コロナウイルスと戦えるプロジェクトが先日発足しました

世界中のパソコンの演算能力を合わせ、ウイルス表面の「スパイク」というタンパク質の形成過程を解明するのが目的です。スパイクの形成過程がわかれば、ウイルスの感染を防ぐ強力な抗ウイルス薬の開発につながります。

参加手順は簡単で、「Folding @ home」というアプリをパソコンにインストールし実行ボタンを押すだけ。発足から世界各地で話題を呼び、日に日に参加者も増え続けていました。

そして、26日、Folding @ homeは公式ツイッター上で、「演算能力が1EFLOPS(エクサフロップス)を超えた」ことを発表しました。

詳しくは後述しますが、1EFLOPSは世界のトップ100に君臨するスーパーコンピューターの合計を上回る演算能力です。

1秒間に100京回の演算が可能に!

同プロジェクトの仕組みは、「SETI(地球外知的生命体探査)」と同じです。

これは「分散型コンピューティング」という手法であり、各パソコンの演算能力を合算することで、膨大な計算が必要な問題を解きます。

SETIでは、宇宙から届く無数の電波から、知的生命体が通信に使うであろうパターンを特定するために使われました。

Folding @ homeは、同じ手法を、コロナの表面構造の解析に用いています。

そして、ついに先日、合計演算能力が、1EFLOPSを更新しました。以下は、研究者の喜びの声です。

FLOPS(フロップス)は、コンピュータの性能指標を示す「Floating-point Operations Per Second」の略称です。これにエクサ(E)が付いた1EFLOPSは、1秒間に100京回の浮動小数点数の演算が可能なことを示します。

現在、世界最速を誇るスーパーコンピューターは、アメリカ・オークリッジ国立研究所にある「Summit」ですが、それでも演算能力は149PFLOPS(ペタフロップス)です。

Credit: ja.wikipedia

1EFLOPSは、Summitの10倍を超え、さらには、世界トップ100のスーパーコンピューターを合わせた演算能力より高いとのこと。

同プロジェクトチームは、スパイク解析を成功させるため、さらなる参加を求めています。地球上の全てのコンピューターの演算能力を元気玉のように合わせれば、手ごわいウイルスもきっと倒せるでしょう。

プロジェクトへは「Folding @ home」から参加可能です。なお、詳しいDL方法はこちらの記事に記載しています。

新型コロナウイルスを倒すため、みんなのPCの力を集めるプロジェクトが発足

reference: pc.watch / written by くらのすけ
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