コウモリから6つの新しいコロナウイルスを発見。未来のパンデミックを防ぐ研究

biology 2020/04/14
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point
  • コウモリから新しいコロナウイルスが6種類発見された
  • 世界中のコウモリのコロニー内には、3200以上ものコロナウイルスが存在するかもしれない
  • 異種間感染の分析は、将来のパンデミック防止に有効

現在流行している新型コロナウイルス以外にも、「コロナウイルス」は多数存在していることをご存知でしょうか?

そもそも、「コロナウイルス」とは哺乳類や鳥類に病気を引き起こすウイルスグループの1つであり、形状が「冠(ラテン語でcorona)」に似ていることから、その名で呼ばれます。

米国のスミソニアンのグローバルヘルスプログラム(GHP:The Smithsonian’s Global Health Program)の研究者である元野生生物獣医マーク・ヴァリトゥット氏ら研究チームは、ミャンマーに生息するコウモリから、これまでに知られていないコロナウイルスを新たに6種類発見しました。

しかし、この発見されたウイルスがすぐに人間のパンデミックに繋がるわけではありません。

このようなコロナウイルスの新種発見が、新型コロナウイルスを恐れる私たちに「異種間感染」と「新種ウイルス」について正しい理解を与えてくれるのです。

研究の詳細は4月9日、「PLOS ONE」誌に公開されました。

Detection of novel coronaviruses in bats in Myanmar
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0230802

コウモリから新しい6種のコロナウイルスが発見される

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研究チームは、ミャンマーの中でも人間が地元の野生動物と密接する可能性が高い場所に焦点を当て、それらの地域のコウモリを調査することにしました。

その地域のコウモリからは、2016年5月から2018年8月にかけて、750以上の唾液と糞便のサンプルが収集されました。

そして、それらのサンプルを検査し、含まれているコロナウイルスを既知のコロナウイルスと比較したところ、全く新しい6つのコロナウイルスを発見したのです。

加えて、東南アジアの他の場所では発見されていたものの、ミャンマーでは1度も発見されたことのないコロナウイルスも検出されました。

新たに発見された6種のコロナウイルスは、サーズ、マーズ、そして現在流行している新型コロナウイルス(COVID-19)とは密接には関連していません

さらに、研究チームの論文によると、3200以上のコロナウイルスが世界中のコウモリのコロニー内に存在すると考えられており、その多くは未発見のままです。

ウイルスパンデミックは、他の種が発端かもしれない

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では、人間に大きな被害をもたらすウイルスはどこから来るのでしょうか?

ヴァリトゥット氏は次のように語っています。

「ウイルスのパンデミックは、人間の健康が野生生物や環境といかに密接に結びついているかを思い起こさせてくれます」

彼の言葉のとおり、ウイルス感染は異種間でも発生し、それがパンデミックに繋がる可能性が高いのです。

野生動物はたくさんのウイルスを保持しています。そして、現在、世界的に人間と野生動物が接する頻度は増加しています。

そのため、動物が保持するウイルスのうち、「何」が突然変異して「どのように」他の種へ拡散するか理解しておけば、パンデミックの可能性を減らすことができるかもしれないのです。

世界中に未発見のウイルスは数多く存在する

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今回、コウモリから新たに6種類のコロナウイルスが発見されたこと、そして、コウモリだけで3200以上のコロナウイルスを保持していることに目を向けてみましょう。

これらのほとんどは、これまでずっと存在してきており、人間に悪影響を与えてきませんでした。

さらに、保持しているウイルスの数に視点を広げてみましょう。

おそらく、私たちが飼っている犬は何百万ものウイルスを保持していますし、海水浴場で口に含んだ海水にも何百万ものウイルスが含まれています。

ですから、「ウイルスの新種が発見された」というだけで怖がったり、徹底的に避けたりする必要はないのです。

怖いのは、それら数百万のウイルスのうち「人間に感染」し「破壊的な影響をもたらす」ものです。

ですから、その危険ウイルスの起源を分析するための今回の研究は、将来の破滅的なウイルスの発現を事前に察知し、現在のような新型コロナウイルスパンデミックの再来を防ぐものとなるでしょう。

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reference: sciencedaily / written by ナゾロジー編集部
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