- ワクチンは体に病気の予習をさせる予防薬である
- ワクチンには既存のタンパク質ワクチン以外にDNAワクチン、RNAワクチンが存在する
- 国産のワクチンは日本人に適合したワクチンである可能性が高い
新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、時間はウイルスだけのものではありません。
人類はウイルスに対抗するためのワクチンの開発を加速させています。
そこで今回は、開発中のワクチンの一覧と、それら最新ワクチンの働く仕組みを紹介したいと思います。
最新の研究ではウイルスが変異を加速させ、地域ごとに適応をはじめたと報告がありましたが、人類も急速に進歩したバイオサイエンスを使って、多様なワクチンを製造し始めているのです。
ワクチンの仕組みは「予習」
最新のワクチンを紹介する前に、まずは既存のワクチンがどのような仕組みで動くか見ていきましょう。
様々なメディアでワクチンの話を聞きますが、仕組みをしっている人は意外に少ないのが現状です。
ワクチンの基本的な仕組みは、150年前と変わっていません。
人間の体は「一度感染症にかかると再び感染しにくくなる」という、学習能力が備わっています。
ワクチンはこの体の学習能力を利用して、病気にならないまま「予習」だけを行う方法と言えます。
現在、インフルエンザなどのウイルスに対して行われている主な「予習」方法は、殺して断片化させたウイルスのタンパク質を注射によって接種するものです。
注射によって体にウイルス断片を入り込ませることで、体にウイルスを排除する方法を「予習」させるのです。
「予習」に成功すると、体は生きたウイルスに対しても効果的に排除を行えるようになります。
なので、感染してからウイルスを殺すことを目的に飲む抗ウイルス薬とは異なり、ワクチンは事前に免疫能力をブーストしておく予防薬なのです。