家の中からでも周辺の生き物の種類がわかる「⽣物多様性地図化プロジェクト」が公開される!

animals_plants 2020/04/23
credit: pixabay

2020年4月21日、琉球大学の久保田氏らが、日本の生物多様性に関するデータに基づいて、ウェブシステム「⽣物多様性地図化プロジェクト」作成したと発表しました。

公開されたウェブシステムには、日本に生息する植物の種類や、動物の種類、絶滅危惧種など、50以上の生物多様性に関連する項目を地図上に投影する機能や、各都道府県や市町村に生息する生物の数を調べる機能があります。

これらの機能は、研究者の環境開発や保全活動に活かされるほか、一般向けの教育やレジャーにも利用できると期待されています。

では私達がこのウェブシステムを利用すると、どんなことができるのでしょうか?

システムは下記のリンクから誰でも無料でアクセスすることができます。

株式会社シンクネイチャー「生物多様性地図化プロジェクト」
https://biodiversity-map.thinknature-japan.com/

生物多様性ビッグデータが教えてくれる身のまわりの生き物たち

「⽣物多様性地図化プロジェクト」では、日本産の植物6632種や、脊椎動物969種、沿岸魚類2750種などの分布情報と、日本の生態系を脅かす外来種や害獣の分布情報、気候などに基づいて、以下の情報を得ることができます。

・在来種数
・レッドデータブック記載種数
・地域ごとの進化特異性
・観察情報の充足度
・地域ごとの保全優先度
・外来種数
・気温変化

これらの情報が地図の色分けによって視覚的にわかります。

credit: 琉球大学

上図が実際の操作画面です。上図①で知りたい情報を選び、②で地図か航空写真かを選ぶことができます。

さらにこのウェブシステムでは、各地域ごとに生物多様性や環境の情報がまとめられた保全カードを見ることができます。

それでは例として、東京都杉並区にどのくらいの生物がいるのか、またどのような土地が広がっているのかを調べてみましょう!

杉並区にはどんな生物がいる?調べてみた

credit: https://biodiversity-map.thinknature-japan.com

ウェブシステム上で、東京都杉並区を表示させ、調べたい地域をクリックします。すると4つの項目が書かれた吹き出しが出てきます(上図①)。

それらをクリックすることによりそれぞれの範囲内での保全カードを見ることができます。

ちなみに、2次メッシュ番号はクリックした場所を含む100 km2の地域、3次メッシュ番号は1 km2の範囲を示しています。

クリックすると下図のような表がPDFファイルでダウンロードされます。

2次メッシュの保全カード
3次メッシュの保全カード
credit: 東京都の保存カード
credit: 杉並区の保全カード

得られた保全カードの情報から、「生物多様性基本情報(上図②)」をみると、2次メッシュの範囲では植物が631種、哺乳類が8種、鳥類が72種、爬虫類が12種、両生類が1種、淡水魚類が11種いることが分かります。

種類が多いものは厳しいですが、種類の少ない哺乳類や両生類は、実際にどんな名前の生物なのか調査しても楽しいかもしれません。

また、「土地利用(上図③)」を見ると、指定した範囲では、田んぼ、畑、果樹園がないと分かります。杉並区では農業などの一次産業はあまり行われておらず、住宅地やオフィス、商業施設、公園などが多い土地だと予想できます 。

みなさんが住んでいる地域の保全カードもダウンロードしてみると、身のまわりに多数の生物がいることに驚くかもしれません。

また、「生物多様性基本情報」や「土地利用」以外にも「リスク要因(上図④)」を見ると、その土地の人口が増えているのか、気温があがっているのかなどを知ることができます。

いまは新型コロナウイルスの影響で、遠くへ遊びに行けない状況です。このウェブシステムを利用して自宅周辺の生き物や環境を調べて散策すると、良いストレス発散になるかもしれませんね。

誰でも自然探索!動物や植物の名前を教えてくれるアプリ『iNaturalist』

reference: 琉球大学 / written by shuni

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