ワイヤを使ってVR空間に「触覚」をもたらす新技術が誕生

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Credit: Cathy Fang

カーネギーメロン大学(米)のフューチャー・インターフェース・グループが、VR空間に「触覚」をもたらす新技術を発表しました。

この技術は「ワイヤリアリティ(Wireality)」と呼ばれており、手首や五指につないだワイヤの伸縮によって、バーチャル空間にある物体表面の手触りを再現します。

はた目から見るとかなりシュールではありますが、VR技術を大きく飛躍させる研究となりました。

仮想空間のモノが触れる!

ワイヤリアリティは、肩の上に乗せた本機から7本のワイヤを伸ばし、ユーザーの五指と手首、手の甲へとつなぎます。

ワイヤはバネ仕掛けになっており、手や指の動きに合わせて伸縮可能です。

これをハンドトラッキング型のVRと連動させることで、仮想空間にある物体に触れることができます。

ワイヤと接続した7つのポイントが、仮想物体に接触した箇所で軽く固定されることで、リアルな触覚が再現されます。

これにより、指や手首が、物体表面の抵抗を感じて、まるで直接触っているかのような錯覚を引き起こすのです。

ワイヤのロックは、各ポイントが仮想物体から放れた瞬間に解除されます。

この技術を使えば、恐竜やドラゴンなど、この世にいない生物とのコミュニケーションを体験できるかもしれません。

複雑なモノの形も忠実に再現

ワイヤリアリティは、棒状のポールをつかんだり、デコボコした表面を触ることにも対応します。

一方で、本機にはモーターが搭載されていないので、滑らかな動きの再現はできないようです。

例えば、デコボコの表面に触れることはできても、その上で指を滑らすように撫でることはできません。

また、皮膚感覚の再現(トゲの鋭さや羽毛の手触りなど)も、現時点では不可能です。

具体的な手触りは、手の平の感覚神経をジャックして、脳に直接的な刺激を起こすことでしか実現できません。

皮膚感覚とVRをつなげるのは、また別の問題ですし、解決すべき点も山ほどあります。

それでも、視覚と聴覚に次いで、触覚が追加されたことは大きな進歩であり、VRへのさらなる没入感を可能にするでしょう。

 

今後の研究次第では、皮膚感覚のみならず、味覚や嗅覚の導入も十分にありえます。

ゆくゆくは身体感覚のすべてが補完され、現実とVRの見分けがつかなくなり…なんていう、マトリックス的な世界が訪れるかもしれません。

 

思念で指を動かし、触覚も感じられる最新「義手」が登場

 

reference: newatlas, chrisharrison(PDF) / written by くらのすけ
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