新型コロナウイルス禍による、世界的な都市封鎖や物資の輸送問題。この難題に、空飛ぶ車「Airspeeder」が解決の緒を示すかもしれません。
本機は、単なる電動式のドローンではなく、F1カーと同レベルのスペックを誇ります。
開発を行ったオーストラリア・シドニーの企業「Alauda Racing」は、「将来的には、UAM(アーバン・エア・モビリティ、都市航空交通)としての一般利用を考えている」とのこと。SFの世界もすぐそこです。
時速200キロで滑空!
同社CEOのマット・ピアソン氏は、Airspeederについて、「F1カーと高性能ドローンのハイブリッドのような機体」と説明しています。
eVTOL(電動垂直離着陸機)であるAirspeederには、4つのアームに500kWのバッテリーを搭載し、スピードは時速200キロまで加速します。
機体の重量は約250キロで、F1カーを上回る約1000キロの積載が可能です。
また、障害物を避けるための技術として、「LiDAR(光による検知と測距)」が使用されています。
LiDAR(ライダー)は、レーザー光を周囲の物体に照射して、跳ね返ってくるまでの時間を計測し、物体までの距離や方向を割り出す技術です。
また、外部からの衝撃にも耐え得る耐久性も備わっているとのこと。
こちらは、同社が公開したAirspeederの新ビジュアルポスターです。
写真の下には、「道? 今から行くところに道なんて要らないのさ」と、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』でドクが放った名セリフが添えられています。
一方で、ピアソン氏は「Airspeederを乗りこなすには、特殊な訓練やメカニックを技術的に理解する必要がある」といいます。
そのため、現時点で一般の方が乗るのは不可能ですし、未来の空飛ぶ車として一般道に登場するのは、もう少し先になりそうです。
それまでは『バック・トゥー・ザ・フューチャー』でも観て、のんびり待ちましょう。
「Airspeeder」の詳細は、「Alauda Racing」に掲載されています。