雹ができるには?
雹が降るには、雷雨をともなう巨大な積乱雲が必要です。
積乱雲ができると、地面から上空に向かって吹く上昇気流にのって、水蒸気が雲まで運ばれます。
水蒸気は雲の中を上昇するにつれて冷やされ、水滴や氷の粒になります。それが次第に大きくなると、重みで落下します。
ところが、雲の下まで来ると、再び上昇気流によって雲の上まで吹き上げられ、氷の粒を大きくしていきます。これが繰り返され、上昇気流でも吹き上げられない重みまで達すると、地上に落下してくるのです。
一般的に、直径が5mmを超えるものを雹、それ以下を霰(あられ)と呼びます。
しかし、アルゼンチンで見られたサイズまで巨大化することはきわめて稀で、相当な大きさの積乱雲が必要になります。
雹は、言うまでもなく、大きくなるほど危険です。
車をへこませるには10円玉の大きさがあれば十分ですし、10センチを越えれば、農作物や街の重要文化財に甚大な被害を与えます。また、ケガや命を奪う危険性もあるでしょう。
人の命を守るためにも、雹発生の予測技術の進歩が急がれています。
研究の詳細は、4月6日付けで「Bulletin of the American Meteorological Society」に掲載されました。