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長さ300万光年の「銀河橋」はブラックホールのせいで歪んでいたことが判明

2021.01.27 Wednesday

2020.05.13 Wednesday

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ESA、NASAなどのデータを総合した画像/Credit: scitechdaily

地球から「やぎ座」の方角に12億光年離れた先に、「Abell 2384」という超巨大天体があります。

これは2つの銀河団、A2384(N)とA2384(S)が衝突してできた高温ガスの集まりで、銀河団同士をつなぐように存在することから「銀河のロングブリッジ」と呼ばれています。

今回このロングブリッジについて、ESA(欧州宇宙機関)のX線観測衛星・XMM-Newton、NASA(アメリカ航空宇宙局)のチャンドラX線観測衛星のデータ分析から、新たな事実が発覚しました。

ロングブリッジは銀河団に属する超大質量ブラックホールのジェット噴出によって、大きく歪められていたというのです。

研究は、南アフリカ電波天文台(SARAO)および同国・ローズ大学により報告されています。

長さは300万光年!重さは太陽の260兆倍‼️

Abell 2384の特徴は、とにかく巨大であることです。

そもそも衝突した2つの銀河団自体が大きく、それぞれ数百〜数千個の銀河が集まってできています。数百万度に達する高温ガスを大量に含み、目には見えない暗黒物質も膨大に抱えているようです。

しかし衝突の結果、双方の銀河団から大量の高温ガスが放出され、間に架け橋のようなガス天体が形成されました。

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ESAとNASAのデータ画像/Credit: scitechdaily

X線で青く輝く光の上下に2つの銀河団が位置し、それをつなぐように伸びるのがAbell 2384です。

なんと長さは300万光年に達し、重さは太陽質量の260兆倍だとか。

…と言われても、実感すら湧かない長さですね。

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