「BCGは新型コロナウイルスに効果なし」とする研究結果が発表される

medical 2020/05/15
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  • BCGは新型コロナウイルスに効果がないかもしれない
  • BCGを接種した人と接種していない人の陽性率に違いはなかった

以前、BCGワクチン(結核のワクチン)を接種している国では、新型コロナウイルスの感染者が少ないとする研究結果が日本人の研究により発表され、ナゾロジーの記事でも紹介しました

論文では、BCGの接種が黄熱病など他のウイルス感染に対して効果があり、新型コロナウイルスに対してもBCG接種が耐性を高める効力がある可能性を示していました。

しかし今回、イスラエルの研究者はBCG接種は新型コロナウイルスに対して耐性を授けないとする、真逆の結論を導き出しました。

いったい、どちらの主張が正しいのでしょうか?

BCGの接種のアリ・ナシで感染率は変らない

BCGワクチンに含まれる生きたまま弱毒化された結核菌/Credit:wikipedia

イスラエル、テルアビブ大学の研究者は、国内の感染者のBCG接種履歴を調べて、感染率の違いがあるかを調査。

その結果、1979年から1981年の間に生まれたBCGを接種した人の検査による陽性率は11.7%であるのに対して、1983年から1985年の間に生まれたBCGを接種していない人の検査による陽性率は10.4%でした。

このことからイスラエルの研究者は、BCGを接種しても、接種していなくても、新型コロナウイルスに対する耐性は変らないと結論付けました。

研究対象の違い

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ただ、今回の研究結果を日本の研究結果と直接比較することは難しいかもしれません。

というのも、日本の研究は世界のあらゆる国を対象にした感染を調べているのに対して、今回の研究はイスラエル国内の患者のみを対象としています。

またイスラエルの研究で比較されたのは、具合が悪くなってから検査に訪れた人も含めた「陽性率の違い」であり、この違いがどれほど日本の研究を否定する証拠になるかは議論が待たれます。

なお、今回の研究でもBCGワクチンがインフルエンザワクチンの効果を高めるなど、様々な有益な効果を持っていること自体は認めています。

今、新型コロナウイルスに関する情報や研究結果は爆発的に増加しており、いくつも相反する研究結果がうまれています。

命にかかわる問題だからこそ、情報の取捨選択は慎重になりたいものです。

 

今回の研究内容はイスラエル、テルアビブ大学のUri Hamiel氏らによってまとめられ、5月13日に医学雑誌「JAMA Network Open」に掲載されました。

SARS-CoV-2 Rates in BCG-Vaccinated and Unvaccinated Young Adults
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2766182

日本製のBCGワクチンが新型コロナウイルスに対する免疫になっていた可能性

 

reference: jamanetwork / written by katsu
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