宇宙飛行士の代わりにロボットを送る計画が進行中

technology 2020/05/25
Credit: Gitai Inc.

米・カリフォルニア州に拠点を置く日本のスタートアップ企業「Gitai(ギタイ)」は、宇宙飛行士の代わりにロボットを宇宙に送るプロジェクトを進めています。

生身の人を宇宙に送るには、高額な費用がかかり、命の危険も伴います。これをロボットに代替えすることで、コストとリスクの大幅な削減が期待されています。

問題点は、ロボットが宇宙飛行士と同じ作業を遂行できるかどうかです。

そこで同社は、人とロボットを連動させるアバター技術を採用しました。

人間とロボットの動きをシンクロさせる

アバター技術は、地球上の操作者と宇宙空間のロボットの動きをシンクロさせる技術です。

地上の操作者は、装着したVRのヘッドセットを通して、ロボットの頭部に搭載されたカメラの映像を見ます。これによりリアルタイムでの遠隔操作が可能になるのです。

東京にある支社での試験ではすでに、小さな部品をつかむ、フタを開ける・閉める、ジップロックを閉じるなどの細かな作業に成功しています。

ロボットの主な作業は、ISS(国際宇宙ステーション)のメンテナンスを予定しており、最終的には、宇宙飛行士のミッションの7割をロボットに代替えする予定です。

また、アバター技術は、宇宙開発だけでなく、地球上での人命救助にも役立つでしょう。崩壊したビルの撤去作業、火災、水中、放射能など、あらゆる場面に適応できます。

しかし、問題点も残されています。

宇宙空間と地球では距離が離れている分、映像や動きの連動にタイムラグが生じます。そのせいで、リアルタイムでの作業に支障をきたす可能性があるのです。

そこで同社は、ロボットの動きの一部を完全に自動化することで、操作を簡易化する計画も進めています。

コストの大幅な削減に

Gitaiの最高責任者である中ノ瀬 翔氏は「人が宇宙で作業をすると、1時間あたり500万円ほどの費用がかかります。しかし、アバターのロボットに代替えすることで、1時間あたり50万円に下げること可能」と話します。

人が宇宙空間に滞在し続けるには、空気や水、食料などが定期的な摂取が不可欠です。また、長期的な滞在もできないため、何度もロケットを打ち上げてクルーを送らなければなりません。その度ごとに、莫大な費用がかかります。

しかし、ロボットは食料も要りませんし、長期的な作業も可能です。

このプロジェクトについて、日本人宇宙飛行士の山崎直子氏は「ミッションの手助けをしてくれるロボットへの需要は高まっています。最終的にはロボットが、宇宙での作業を遠隔で行うか、あるいは完全に引き継ぐようになるはずです」と話しました。

同社は、来年にISS(国際宇宙ステーション)での実証テストを行う予定です。

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reference: futurismbloomberg / written by くらのすけ
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