大陸が裂ける? インド大陸真下のプレートは2枚に分裂していた

geoscience 2020/05/24
インドプレート(赤)/Credit: realclearscience

2012年4月、インドネシア付近のインド洋直下でマグニチュード8.6、マグニチュード8.2の地震が発生しました。

断層面に沿って地面が水平方向に移動する「横ずれ断層」型の地震としては観測史上最大を記録しています。

通常、地震は2枚のプレートがぶつかり、地中に沈み込んでいる場所の近くで起こりますが、興味深いことに今回の地震は、地震の発生場所としては奇妙な1枚のプレートのど真ん中で起こったのです。

今回、パリ地球物理研究所の調査により、このインド洋の海底下にあるプレートが真ん中で2枚に分裂していることが分かりました。

[ads01]

プレートの真ん中が震源地?

Credit: AFP

インド洋下のプレートは、年間で1.7ミリメートルずつズレています。これは100万年間で1.7キロ移動する計算なので、他のプレートに比べて非常に遅い移動速度です。

ちなみに、中東の死海断層は、その約2倍の年間0.4センチの速度でズレていますし、米・カリフォルニア州のサンアンドレアス断層は、約10倍の年間1.8センチでズレています。

研究チームのオーレリー・クドゥリエ=キュヴール氏は「移動速度が遅いですが、調査対象としての重要性は高い」と話します。

Credit: agupubs

地震は一般的に、ジグソーパズルのように地球を覆うプレートとプレートの間で起きます。しかし、スマトラ島沖地震の震源地は、インド・オーストラリアプレートの真ん中でした。

しかし、「この地震はまったくの想定外ではなかった」とキュヴール氏はいいます。インド・オーストラリアプレートは、一つのまとまりではなく、少なくとも3つのプレートが結びついて、同じ方向に移動していると予想されていたからです。

完全に分裂するには数万年かかる

研究チームは、地震が発生したインド洋北東部の海域にある「ウォートン盆地」に見られる「破砕帯(fracture zone)」に注目しました。

破砕帯/Credit: en.wikipedia

この破砕帯の地形は、音波を当てて跳ね返ってくる時間を記録することで、形状をマップ化されています。

それを調べた結果、横ずれ断層により生じる「窪み(沈下)」の跡が見られました。横ずれ断層では、2つの岩盤が水平方向にスライドすることで地震が起こります。

Credit: agupubs

窪みはマップ化された破砕帯に沿って、計62個発見されました。全体の長さは約350キロに及び、中には幅3キロ、長さ8キロに達する巨大な窪みも見つかっています。

さらに窪みは、断層ラインの南部でより深く(約120メートル)、北部でより浅い(約5メートル)ことが分かりました。これは横ずれ断層が、南部の方により局所化されていることを示します。

また、ウォートン盆地の破砕帯は2012年の地震の震源地近くまで続いていて、その正体がプレートの境界だった可能性が浮上。その真偽が検証されました。

その結果、インド・オーストラリアプレートはウォートン盆地を断面に分裂していることが判明しました。

ただしその分裂が非常にゆっくりなので、この断層に沿った別の強い地震は、今後2万年は起こらないと考えられています。また完全に分裂するには、数千万年を要するので、インドが真っ二つになる様子を私たちが目にすることはないでしょう。

 

研究の詳細は、3月11日付けで「Geophysical Research Letters」に掲載されました。

「超大陸パンゲア」に現代の国境が描かれた画像がスゴイ

reference: livescience / written by くらのすけ
あわせて読みたい

SHARE

TAG