学習スタイルによる学力差はないと判明。「読む派」「書く派」の呪いを解こう

education 2018/04/09
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学習には様々なスタイルがあります。学生時代、教師から「自分に合った学習方法を見つけろ」と口酸っぱく言われた人も多いのではないでしょうか。

ある調査によれば、96%の教師は「生徒が自らの学習スタイルを知ることの重要性」を認識していました。しかし最新の研究により、人には「得意な学習スタイル」が存在しないことがわかったのです。

Another Nail in the Coffin for Learning Styles? Disparities among Undergraduate Anatomy Students’ Study Strategies,Class Performance, and Reported VARK Learning Styles
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/ase.1777?referrer_access_token=ZI242LP22OLZKp7IzM-Lo04keas67K9QMdWULTWMo8OaSh7ZdEeHgEp9khFE3kEJUDJMh9-sTqX7RkotKn44imtdh-shXg9NYtvDK7bOng9KAhYYRQEx_tbHPPS0UevI

インディアナ大学の研究者たちが、学生の協力を得て調査を行いました。”the VARK” と呼ばれるオンライン調査で、学生たちは自らがどのような「得意な学習スタイル」をもつのか決定し、その後、解剖学の授業を履修しました。

学生たちは “the VARK” において決められたスタイルで学習し、研究者が後に、本当にその方法で学習しているのかチェックを行いました。その結果、「得意の学習スタイル」と実際の成績との間に相関関係はみられませんでした。つまり、「得意の学習スタイル」で勉強した学生が他の生徒よりいい結果をだしているとは限らなかったのです。学習スタイルに関わらず、「顕微鏡の使い方の練習」や「講義ノートに目を通す」ことをしていた学生が良い成績を修めました。

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この研究は、「私は “見て覚える派” だからこの授業は向いてない」といった考え方は、今後通用しないことを示しています。しかし、この結果はまた、完全に「学習スタイルといった概念」を無くしたほうがいいことを主張しているわけでもありません。初心者は「実例」から学ぶことが多く、経験者は「問題解決」から学ぶことが多いといった、習熟度によって学習スタイルの違いを肯定する研究もあります。

問題は、人が自分で学習スタイルを決めつけてしまうことにあります。学習スタイルは無数に存在しており、学習へのアプローチは多元的であるべきです。「私は “見て覚える派” だから」と言い切れるような単純なものではないようです。

 

もしあなたが自分の学習スタイルの確立に悩んでいるのであれば、心配は無用です。今回の研究が示しているように、学習スタイルを決める必要なんてないのですから。

 

via: sciencealert / translated & text by Nazology staff

 

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