2017年以来最大の太陽フレアが発生!新しい太陽周期がやってくる?

space 2020/06/06
Credit:depositphotos

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  • 2017年以来最大の太陽フレアを観測
  • このフレアは太陽周期が新しくなったことを示しているかもしれない

最近の太陽は静寂を保っていました。過去数年間、太陽のフレア活動は比較的弱く稀だったのです。

しかし、再びその活動が強くなる可能性があります。

NASAは5月29日に2017年以来最大の太陽フレア(爆発現象)を観測したのです。

この現象は、太陽が既に新しい周期に入ったことを示しているかもしれません。

太陽周期と最小期

太陽には、様々な活動の変化に応じてある周期で区切る「太陽活動周期」というものがあります。

この周期は約11年ごとに巡り、1755年に太陽黒点の記録が始まって以来、その周期が数えられています。

ちなみに、第23太陽周期は1996年からは始まり、2008年1月で終了しました。

第24太陽周期は2008年1月から始まっています。その11年後は2019年ですから、現在は太陽周期の切り替わり時期にあたります。

Credit:David Hathaway/NASA

では、太陽周期の切り替わりの合図は何でしょうか?

太陽は、太陽周期ごとに活動の最小値(太陽黒点とフレア活動が最小レベル)と最大値を繰り返しており、周期の起点は最小値となっています。

そのため「最小値の観測」は1つの周期の終わりと、新しい周期の始まりを意味しているのです。

前回は2008年1月に最小値が観測されました。そして、次の最小値を観測することで、新しい周期(第25周期)が制定されます。

実は、この最小値の時期は大まかには予測できるのですが、数か月より短い期間で断定することはできません。

しかも、最小値を確定させるためには事後6か月ほど要します。そのため、すでに太陽の最小値が発生したのか、それとも今まさに発生しているのかは分からない状況です。

NASAは2017年に、2019年から2020年に太陽の最小値が予想されると述べました。

そしてその後の予測によって、最小値が2020年4月±6か月の範囲に絞られました。

太陽フレアは太陽活動最小値のしるし

太陽フレア/Credit:Brocken Inaglory/wikipedia

さて、原因は不明ですが、太陽活動周期の入れ替わりの際には太陽に磁場反転が起こり、北極と南極が入れ替わります。

そのため、太陽活動の最小値が示されるこの時期には、極切り替えによる影響が出ます。そしてその影響には太陽フレアが含まれます。

もちろん、小規模な太陽フレアは日常茶飯事です。大きめのフレアも単発であれば周期と関係なく生じることがあります。

ですから、ある程度の大きさのフレアが複数発生することが、太陽活動最小値を示す証拠となるのです。

つまり、「太陽活動の騒がしくなる」なら、それが「第25周期の始まり」なのです。

2017年以来最大の太陽フレアを観測

5月29日に観測された太陽/Credit:NASA

そして、ここ最近ずっと静かだった太陽は、5月29日に、2017年以来最大のフレアを引き起こしました。

フレアはX線強度により5段階(弱 A<B<C<M<X 強)に分けられていますが、新しく観測されたフレアはMクラス。

Mクラスの強さは、太陽フレアとしては穏やかな部類になりますが、地球に向けられると極地では電波障害が発生したり、地球付近の宇宙空間では放射線の嵐が発生して宇宙飛行士に危険を及ぼしたりするかもしれません。

しかし、今回のフレアは地球に向けられたものではありませんでした。しかもNASAの観測によると、Mクラスの中でも非常に小さいものだったので心配ありません。

もちろん、今回の単発フレアだけでは最小値だと断定できません。

しかし、Mクラスのフレアは2017年以来925日間1度も検出されていないので、このフレアが太陽活動周期切り替えの一歩かもしれず、科学者たちは今後も細心の注意を払うことになるでしょう。

今後、近いうちに太陽が騒がしくなり、周期が切り替わるかもしれません。

この報告は5月30日、「NASA」のサイトに掲載されました。

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reference: sciencealert / written by ナゾロジー編集部
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