今月3日、ノルウェー北部・フィンマルク県のアルタ自治体で、大規模な地すべりが発生しました。
幅610メートル、深さ150メートルに及ぶ地盤が押し流され、8棟の住宅が海に呑み込まれてしまったそうです。
不幸中の幸いで、けが人は出ていないとのこと。
翌日4日、地元住民により撮影された地すべりの映像が公開され、話題を呼んでいます。
※以下の映像は、家屋の流出や倒壊を含み、ストレスを与える可能性があります。ご了承の上、ご確認ください。
地すべりがほぼないノルウェーでなぜ?
こちらが、地すべりの一部始終です。
Just now in Alta, Norway: Huge mudslide dragging several houses into the sea. pic.twitter.com/xR4t5zLI7m
— Jan Fredrik Drabløs (@JanFredrikD) June 3, 2020
撮影者の男性は、当初、地すべりで流された家の一つにいました。
地元の取材に対し、「最初に大きな音が鳴り、強盗が押し入ってきたと思いました。しかし、家の外に出て、ことの真相に気づき、急いで避難しました」と話しています。
警察や救助隊は、同日15時45分に連絡を受け、現場に急行し、救助作業を開始。被害を受けた住宅は、休暇用の別荘4棟を含む計8棟でしたが、幸いにも死亡者やけが人は出ていません。
犬が1匹だけ海に流されましたが、自力で陸まで泳ぎ着き、ヘリにて救助されたとのことです。
The only victim caught up in the enormous mudslide in Norway was this dog, who swam to shore and is fine https://t.co/zHmQv6H9Ts pic.twitter.com/EiDE9BOnVx
— ralph waldo cybersyn (cw: police violence in RTs) (@atomicthumbs) June 3, 2020
地すべりは数時間にわたって続き、付近の地盤も不安定な状態にあるため、現在も立ち入り禁止となっています。
地すべりの多くは、大量の水が傾斜面にある土壌を浸食することで発生します。例えば、山頂にある氷層の溶解や豪雨が主な原因です。
しかし、ノルウェー国内で地すべりが発生した事例はほとんどなく、今回の原因もまだ分かっていません。
今後、現場周辺の土壌や海底を調査することで、原因の究明を進めていく予定です。