有人戦闘機VS遠隔戦闘機(AI補強)
さて、2021年の模擬戦闘はこのプロジェクトと関係がありますが、AIと人間の戦いではありません。
模擬戦を行うのは、「パイロットが搭乗したF-35」と「人間が遠隔操作するAI補強の無人戦闘機」になるでしょう。
無人戦闘機に使用される機体は不確定ですが、XQ-58Aヴァルキリーであると予想されています。
また、ドローンは人間によって遠隔操作されていますが、操縦性は機械学習によってトレーニングされたAIによって補強されます。
そのため、「F-35に勝ち目はない」との意見も上がっているようです。
このように自律型戦闘機の研究は着実に進んでいますが、そのすべてが順調だとは言えません。
ジャハナン氏は、自動車業界の現状と教訓を取り入れるよう警告しています。
「いくつかの企業が何十億ドルも投資しているにも関わらず、現在、完全自律自動車は道路上には存在しない」
「一方で、自動車業界の人々は多くを学んできたのだから、それらの経験は10年分の価値があり、軍に引き入れるべきなのだ」
彼らは現状を受け止めつつ、研究を進めるために様々な教訓を吸収していくのでしょう。
今後、AIは戦闘機のあり方を大きく変化させるかもしれません。それはシャハナン氏の言葉にも表れています。
「私の最後の主張とは、キャリアと戦闘機と衛星は今後数年でなくなるだろうということです」
まるでSFやゲームの世界のような「AIによる代理戦争」が、現実になるかもしれません。