空飛ぶタクシー「CityHawk」、水素燃料電池の利用へ。 車体内蔵の”巨大ファン”で離着陸

technology 2020/06/15
Credit: metro-skyways

イスラエル・Urban Aeronautics社は、開発中のエアタクシー「CityHawk」に水素燃料電池を搭載するため、米・HyPoint社と提携したことを発表しました。

CityHawkは、次世代の「空飛ぶクルマ」を目指し、2018年から開発が始まった「eVTOL(電動垂直離着陸機)」です。ヘリコプターのような外部の回転翼を持たず、より車に近い形をしています。

これで空を飛ぶというから驚きです。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する「デロリアン」にまた一歩近づいた感じですね。

今回は、バッテリーの電力や寿命をさらに拡大させる目的で、水素燃料電池の利用が決定されました。

「ゼロ・エミッション」の空飛ぶクルマへ

水素燃料電池は、水素と酸素を反応させて電気を発生させ、それを電力としてバッテリーに貯めておきます。いわば、機体の中にミニ発電所を持つのと同じです。

従来のリチウム電池と比べて、優れたエネルギー密度を誇り、長寿命かつ迅速な燃料補給ができます。また、排気ガスを一切出さないため、環境にも害がありません。

上から見た「CityHawk」/Credit: metro-skyways

CityHawkは、外部プロペラを持たない代わりに、機体の前後に大きなファンを搭載しています。離着陸に必要なスペースは約3×8mで、狭い場所への着陸も可能です。

無人の飛行テストにはすでに成功しており、離着陸できる場所や騒音の面でヘリコプターを凌ぎます。

最高時速は270キロで、積載量は最大760キロ、非常用にパラシュートを装備。搭乗人数はパイロットを含め6名で、座席は可動式になっています。

Credit: metro-skyways
Credit: metro-skyways

実用化には、法的な認可やインフラの整備(離発着ターミナルなど)が必要ですが、それらがクリアできれば、本格的な実用化が始まるでしょう。

運用初期は用途が限定されますが、次第に地上を走るタクシーと同じように、目的地に合わせた運用が開始される予定です。

他に、企業向けのエアタクシー緊急搬送用の航空機としての利用も計画されています。

Credit: metro-skyways

同社CEOのRafi Yoeli氏は「こうした多様な用途に加え、水素燃料電池を用いることで100パーセント環境に優しい航空機となります。HyPoint社との協力は非常に喜ばしいことです」と話しました。

最初の有人飛行テストは、2021~2022年を予定しています。

Credit: metro-skyways

こちらは、2018年に行われた無人での飛行テストの様子。

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reference: newatlasdesignboom / written by くらのすけ
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