animals plants

南極で見つかった丸い化石が「太古の巨大卵」だったと判明! ”長さ30cm”全生物のなかで2番目の大きさ

2021.01.27 Wednesday

2020.06.19 Friday

画像

point
  • 2011年に南極で見つかった謎の化石が、約6600万年前の巨大卵と判明
  • 全生物の卵の中で2番目の大きさ

2011年、チリの考古学チームにより、フットボール型をした謎の化石が南極大陸で発見されました。

しかしその後、化石はチリ国立自然史博物館に保管され、調査もされないまま今に至っています。正体不明の化石は、ただ「The Thing(=SF映画『遊星からの物体X』の原題)」とだけ名付けられました。

ところが、米・テキサス大学オースティン校の最新研究により、化石は約6600万年前の巨大卵の殻と判明したのです。

生物の卵が南極で見つかったのは初めてで、その意味では未知の物体(The Thing)と言えます。

一体、何の生物の卵だったのでしょうか。

全生物の卵の中で2番目に大きい

化石は、南アメリカ大陸に最も近い南極のシーモア島で発見されました。

画像
Credit: dailymail

顕微鏡により、複数の膜の層が見つかったことから生物の卵と特定されています。

サイズは長さ30センチ、幅18センチと大型で、既知の生物の卵の中では2番目に大きいです。ちなみに最大は、絶滅した「エピオルニス」という巨大鳥の卵で、長さ33センチ、幅24センチに達します。

しかし、化石の卵は、殻が柔らかいタイプの卵であり、その中では最大でした。

画像

研究主任のルーカス・レジェンドル氏は「サイズ的には大型恐竜の卵と同等ですが、質はまったく違います。卵の構造は、むしろ今日のトカゲやヘビのそれに似ており、柔らかくて半透明な殻と産卵後すぐに孵化するのが特徴です。この点から、海洋性の大型生物のもので間違いないでしょう」と指摘します。

ただ卵の化石はすでに孵化した後であり、中には宿主の骨格も残されていませんでした。

次ページ宿主の正体は?

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

動物のニュースanimals plants news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!