何のためにつくられた?
シャフト群の目的や機能について断定できる答えはまだありません。それでも研究チームは、いくつかのヒントをもとに推測しています。
まず、ストーンヘンジが「死者」と結びついていた場所なのに対し、シャフトの中心にあるダーリントン・ウォールは、ストーンヘンジの建設者が生活する「生者」の場所として知られていました。
このことから、環状に並んだシャフト群は「両者との聖域を区別するための境界線として使われたのではないか」と予測されます。
この他の説として、ガフニー氏は「ストーンヘンジのような巨石群は、主に太陽や月の動きを考慮してつくられるため、環状のシャフト群も天文学に関連している可能性が高い」と指摘しました。
いずれの目的にせよ、シャフト群がこれまでにない規模や方法であることは間違いありません。また、当時の建設技術を考えれば、膨大な時間と労働力がかかったことは確かでしょう。
今回の発見により、新石器時代の文化や信仰について、歴史理解の刷新が求められるかもしれません。
研究の詳細は、「Internet Archaeology」に掲載されています。
https://intarch.ac.uk/journal/issue55/4/
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