死者への意識変革が新たな芸術を生んだ?
「人型にデザインされた副葬品」「精巧で複雑化した埋葬形式」といった点を踏まえると、新石器時代に死者を追悼する念が強くなっていたことが考えられます。
その気持ちの現れとして、人をかたどった置物が作られたのでしょう。
つまり、人間をモチーフにした芸術が増えたのは、新石器時代に死者崇敬の重要性が高まり始めたことと関係するかもしれないのです。
カレイシンは、約25万平方キロに及ぶ広大な遺跡であり、現在までに発掘されているのはわずか1%程度です。
そのため、まだ多くの芸術作品や歴史的遺物を隠している可能性が高く、今後の発掘調査に期待がかかっています。
研究の詳細は、7月7日付けで「Antiquity」に掲載されました。
https://www.cambridge.org/core/journals/antiquity/article/flint-figurines-from-the-early-neolithic-site-of-kharaysin-jordan/FFEB57291718AF9FF216F1113844C61B
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