春に自殺が増えるのは「花粉」が原因だった?

life 2018/04/11
Credit: THOMAS KIENZLE/AFP/Getty Images

春は自殺が多い季節です。自殺原因で最も多いは「健康問題」であり、「経済問題」がそれに続きます。春に限って言えば、新しい環境へのストレスも要因の一つとして挙げられるでしょう。

しかし驚くべきことに、それらメジャーな要因だけでなく、私たちにとって非常に身近な「花粉」が自殺を助長しているといった研究があります。

Suicide risk in relation to air pollen counts: a study based on data from Danish registers
http://bmjopen.bmj.com/content/3/5/e002462.info

デンマークのオーフス大学の教授らによって実施されたこの研究では、花粉が飛散する季節には13.2%も自殺者が増加していることがわかりました。また、花粉の時期に女性の自殺率が急上昇するといった日本の研究もあります。

花粉と自殺を直接関連づける決定的な証拠はまだありません。しかし、花粉によって引き起こされる「炎症」が鍵を握っていることが予想されます。「炎症」がうつの症状に繋がっているといった研究はこれまで多くなされてきました。2016年に14,275人が対象となった研究においては、自ら「うつ状態」であると申告した人のうち46%に、炎症の指標となる「C反応性蛋白(C-reactive protein, CRP)」の増加が確認されました。

Credit: Cpl. Russel Midori

花粉がうつ状態、さらに自殺とどのように関連しているかについては、さらなる研究が必要です。しかし、花粉が炎症を引き起こし、さらに炎症がうつ状態を引き起こす一因となっていることは事実です。

「花粉を根絶しよう!」といった極端な考えも浮かんできますが、当然ながら花粉にも生態系の中での役割があり、花粉をこの世からなくすことは現実的に不可能です。しかし、炎症は治療することができます。「たかが炎症」と思うかもしれませんが、それが精神にも悪影響を与えていると知っておくのは非常に重要なことです。

 

via: / translated & text by なかしー

 

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