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大型本をリボルバーのように装填して読む「ブックホイール」を再現! これがHTMLやブラウザタブの原型か

2021.01.27 Wednesday

2020.07.14 Tuesday

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Credit:Mireya Salinas/RIT
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  • 16世紀の発明品、本を装填・回転させて読む「ブックホイール」を再現
  • 8つの書見台が埋め込まれており、資料を参照するのに役立つ
  • 現在のブラウザタブの祖先とも言える装置

ある資料を読んでいるときに、同時に他の資料を参照したくなる場合があるものです。今日では、それらはハイパーリンクやブラウザタブによって解決できます。

しかし、インターネットの無い時代では複数の本を同時に開かなければいけませんでした。そのため16世紀には1つの解決策として、複数の本を参照するための装置「ブックホイール」が設計されていました。

米国ロンチェスター工科大学(RIT)の学生であるマット・ナイグレン氏とマハラ・アブドゥルカウィ氏はブックホイールを現代に再現しています。

本を装填、回転させて読む「ブックホイール」

16世紀のイタリア軍事技術者アゴスティーノ・ラメリ氏は、ルネッサンス期にクレーン、給水ポンプ、穀倉機など、多くの機械仕掛けを設計してきました。

その中には、「ブックホイール」も含まれています。

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Credit:(左)Common/Wikipedia , (右)Mireya Salinas/RIT

ブックホイールとは、角度の付いた書見台が車輪に複数ついており、それぞれに開いた本を置くことで一度に複数の本を読めるというものです。

車輪を回転させることで、瞬時に目の前に本を持ってくることができるので、参照用にはピッタリでしょう。

これにより、開いた本で机の上が占領されることもなく、分厚くて重い本を並べ替える必要もないので、資料を読むことに没頭できるかもしれませんね。

加えて、リボルバーのような外見とシステムが、多くの人々の心をくすぐってきました。

ラメリ氏自身も、「これは美しく独創的な機械であり、勉強を楽しむ人、特に痛風に悩まされている人には非常に便利である」と述べています。

ラメリ氏が実際にブックホイールを製作することはありませんでしたが、現代になってRITのナイグレン氏とアブドゥルカウィ氏が再現しました。

次ページブックホイールの芸術的な構造

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