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音楽が脳内で勝手にヘビロテされる「イヤーワーム現象」とは?

2021.01.28 Thursday

2020.07.27 Monday

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Credit: jp.depositphotos

「CMのテーマ曲が頭から離れない」「アニメソングが脳内で勝手にヘビロテされる」

こんな経験ありませんか?

こうした「ある音楽が頭から離れない」現象は、9割以上の人が経験しており、正式にはイヤーワームと呼ばれます。まるで、耳の中に音楽の寄生虫がこびりついたように感じるからです。

イヤーワームは男女ともに起こりますが、研究では、イヤーワームを起こしやすい人(状態)というのが分かっています。

一体、どんな人に起こりやすいのでしょうか。また、イヤーワームの効果的な撃退法はあるのでしょうか。

「イヤーワーム」の仕組みとは?

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イヤーワームは、もちろん寄生虫のせいではありませんが、一度頭の中に留まると「認知的かゆみ(Cognitive itch)」と呼べる状態を引き起こします。

私たちは音楽や歌を聴くとき、「聴覚野(auditory cortex)」という脳領域の一部が活性化されます。

米・ダートマス大学の研究では、被験者に馴染みのある曲の一部だけを聴かせると、聴覚野が自然に残りのパートを埋めようと活性化し続けました。

つまり、実際の曲が終わった後も、脳は続きを聞きたいと切望します。このもどかしさが「認知的かゆみ」です。

このかゆみを「掻く」唯一の方法は、聞いた曲の部分を脳内で何度も反復する以外にありません。不運にも、そのかゆみは、蚊にかまれた痕のように、掻くほど(反復するほど)かゆくなります。

その結果、エンドレスに曲の一部分が脳内でヘビロテされるのです。

次ページ「イヤーワーム」を起こしやすい人の特徴は?

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