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ウイルスには外に出たがるアウトドア派と引きこもるインドア派がいた。数学から導かれた繁栄戦略 (3/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.08.02 Sunday

前ページウイルスの挙動を数学的にモデル化

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ウイルスたちの繁栄戦略

インドアウイルスである臨床分離株は、細胞内RNAを優先的に増幅に振り分けていました。これによりこの株は効率的に細胞内にウイルスを蓄積させていきます。

このウイルスは急速なウイルス複製によって、感染者に重度の炎症を伴う劇症肝炎を引き起こしていました。

一方、アウトドアウイルスである実験室株は、慢性肝炎を引き起こす患者から分離されたウイルスが元になっています。この株は、複製は中程度に留めながら持続的な感染を確立させるという長期戦略によって、感染細胞の強い広がりを伴っています。

細胞の炎症を伴うような劇症のウイルスと、治りにくい慢性的な症状をもたらすウイルスは、こうした彼らの繁栄戦略の違いから生み出されているようです。

ウイルスの増殖戦略の特徴を理解することは、彼らを効果的に駆逐するために非常に重要な知見になるでしょう。

しかしどの戦略をとるにせよ、人間にとって面倒な相手なのは変わらなさそうです。

この研究は、九州大学及び国立感染症研究所の共同研究として発表され、論文は生物学に関する学術誌『PLOS Biology』に7月30日付けで掲載されています。

Should a viral genome stay in the host cell or leave? A quantitative dynamics study of how hepatitis C virus deals with this dilemma
https://journals.plos.org/plosbiology/article?id=10.1371/journal.pbio.3000562

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