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そんなバカな…。古代生物「ウミユリ」は流木をイカダにして生活していた (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.08.12 Wednesday

前ページ当時の海底は酸素が薄くて住めなかった?

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漂流生活は最大20年と判明!

一方で、流木に群がるウミユリは、まだ自律して泳ぐことのできない幼生であったと思われます。

そこで問題なのは、ウミユリが大人になるまで流木が持ちこたえられるのかということです。ウミユリが幼生から成体になるには少なくとも10年かかります。

また、専門家の中には「ウミユリが大きくなるにつれ、流木が支え切れなくなり、海底に沈んでそのまま化石化したのではないか」とする意見もあります。

ところが、以前に日本沖で行われた研究では「ウミユリは成熟しても十分軽いため、海底に沈むことはありえない」と指摘されています。

画像
当時のイメージ図

これとは別に、ケンブリッジ大学の研究チームは、流木自体が破損せずにどれだけ漂流し続けられるのかも調べました。

化石中の流木は保存状態が悪くて種が特定できなかったため、ジュラ紀に存在した木の中で、流木になる可能性が高いもの(ソテツ、イチョウなど)を対象にしています。

その結果、流木は15〜20年は持ちこたえられ、その後は、浸水による沈下や破損が生じることが分かりました。

これならウミユリは、成熟するまで流木に乗っていられますし、大人になってもそのまま漂流生活を続けた可能性もあります。

太古のウミユリは、海底でも安全に暮らせるパラダイスを目指して、数十年にわたる漂流生活を選んだのかもしれません。

研究の詳細は、7月22日付けで「Royal Society Open Science」に掲載されています。

Reconstructing the ecology of a Jurassic pseudoplanktonic raft colony
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.200142

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reference: sciencealerttheconversation / written by くらのすけ

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