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初期の宇宙に天の川銀河にそっくりな銀河が見つかる (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.08.14 Friday

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遠方銀河の詳細な観測

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観測対象との間にある銀河の重力を利用して遠方の光を集める重力レンズ効果によって、今回の観測が達成された。/Credit:ALMA (NRAO/ESO/NAOJ)/Luis Calçada (ESO)

今回と同じように、120億光年を超える距離で大規模な回転円盤を発見したという研究は、2020年5月にも報告されています。

そのときの観測では、クエーサーの吸収光から銀河の水素ガスの存在を発見していて、回転銀河の詳細をはっきり見ることはできませんでした。

「SPT0418-47」の発見はそうした研究に続くものですが、今回の観測では、重力レンズ効果を利用することで、非常に詳細に初期宇宙の回転銀河の姿を明らかにしています

発見された銀河は重力レンズ効果によって、ほぼ完璧な光の輪になっています。形は歪んでしまっていますが、研究者たちはこれを解析して本来の姿へ戻すことができます。

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Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), Rizzo et al.

この画像は撮影された銀河のガスの動きを表示したものです。青い部分は青方偏移を起こしている領域で、つまりは地球に向かって回転していることを示しています。

赤い部分は赤方偏移が確認される領域で、つまりは地球から遠ざかるように動いていることを示しています。

これを元に画像を再構成すると、「SPT0418-47」が中心に膨らみをもった円盤銀河であり、回転していることがわかったのです。

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重力レンズ画像から実際の形状を再構築している様子。/Credit:ALMA (NRAO/ESO/NAOJ)/Martin Kornmesser (ESO)

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