なぜ私たちは臭いのか
狩猟や天敵からの防御にとって明らかに不利となる強烈な悪臭がなぜ6000万年も維持されてきたのか…。
今回の研究では、答えに繋がる僅かなヒントも得られました。
ワキ・性器・乳輪部分におけるアポクリン腺が主に活動を始めるのは、第二次性徴がはじまる思春期です。
人類は子供の頃は無臭でも、性的に成熟すると臭いを発するようなのです。
この事実は謎に対する大きなヒントになります。
つまり、現在では悪臭とされている匂いが、性的アピールや性的魅力を高めるために使われていた…あるいは現在でも何らかの形で使われている可能性を示唆します。
体臭を完全に遮断することは、気付かないうちに人類の進化方向にも影響を与える可能性があるかもしれません。
研究内容はイギリス、ヨーク大学のミシェル・ラデン氏らによってまとめられ7月27日に学術雑誌「SCIENTIFIC REPORTS」に掲載されました。
https://www.nature.com/articles/s41598-020-68860-z