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8月16日、「ステルス小惑星」がひっそりと地球に”最接近”していた!?太陽光が惑星防衛局を妨害

2021.01.27 Wednesday

2020.08.20 Thursday

現在地球の天文台は遠い宇宙の観測だけではなく、連携して地球近傍小惑星(NEO)の監視も行っています。

地球のすぐ近くで小惑星が発見されれば、ものの1時間ほどでその情報は世界中で共有され、地球衝突の確率が計算されます。

そんな厳重な監視体制があるにも関わらず、なんと通り過ぎるまで誰にも気づかれなかったステルス小惑星が登場したのです。

彼が検出されたのは、地球を通り過ぎて6時間後だったといいます。

このプロの侵入エージェントのような小惑星は、一体どのように監視網をくぐり抜けたのでしょうか?

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Credit:KONAMI,Metal Gear Solid 2

誰にも気づかれずに地球に最も接近した小惑星「2020 QG」

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Credits: NASA/JPL-Caltech

「2020 QG」と名付けられた小惑星が、8月16日(日曜日)に地球のわずか2,950キロメートル上空を通過していたことがわかりました。

これは落下するなど実際地球に影響を与えた既知の小惑星を除けば、これまででもっとも地球に接近した小惑星です。

現代のNASAやESAといった宇宙機関は、惑星防衛局という小惑星から地球を守る組織を作っていて、世界中の天文台と連携して地球近傍小惑星の監視をかなり厳重に行っています。

それにもかかわらず、この小惑星はまったく検出されていなかったのです。

最初にこの小惑星を検出したのはカリフォルニアのパロマー天文台で、それは「2020 QG」が地球を通り過ぎてから約6時間後のことでした。

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最初に検出された「2020 QG」の映像。/Credits: ZTF/Caltech Optical Observatories

次ページ「ステルス小惑星」は太陽の方角から来ていたので見えなかった

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