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8月16日、「ステルス小惑星」がひっそりと地球に”最接近”していた!?太陽光が惑星防衛局を妨害 (3/4)

2021.01.27 Wednesday

2020.08.20 Thursday

前ページ「ステルス小惑星」は太陽の方角から来ていたので見えなかった

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小惑星は地球に落下しても、とくに危険がないサイズだった

「2020 QG」はサイズが3~6メートル程度と自動車くらいの大きさでした。

このサイズの小惑星はたとえ地球に落下しても大気圏で燃え尽きてしまうため、地上に影響するような危険はなかったと発表されています。

しかし問題なのは、この小惑星が地球を通り過ぎてから6時間後まで誰も存在に気づかなかったという事実です。これは地球のセキュリティに不安を感じさせる出来事でしょう。

小惑星は140メートル級のものになると、1都市を壊滅させるだけの破壊力を持ち、数万人を死亡させる危険性があります。

そうでなくても20メートル級のものでも、大気圏に侵入すると火球を発生させ空中爆発を起こせば広島型原爆の30倍に相当するエネルギーを解き放ちます。

2013年2月に確認されたロシアのチェリャビンスク隕石は17メートル級の小惑星の落下でしたが、このとき起きた隕石の空中爆発の衝撃は、ロシア6都市もの広範囲に広がって建物のガラスを割るなどの被害をもたらし、1000人以上の負傷者を出しました。

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2013年2月に撮影されたチェリャビンスク隕石。/Credit:en.wikipedia

危険な小惑星については、現在さまざまな防衛方法が検討されていて、巨大な小惑星の場合には探査機をぶつけて軌道を反らす実験が、実際に「DARTミッション」としてNASA主導で進められています。

「60年以内に小惑星が地球に落下する」 NASA長官が驚きの発言!急げ防衛対策! – ナゾロジー

しかし、こうした作戦がうまくいくとしても、それは潜在的に危険な小惑星の存在を早い段階で察知できることが前提です。

完全に探索の隙間となる場所が太陽の方向にあるとなると不安に感じてしまいます。

次ページ今後NASAは太陽方向への監視体制も強化する

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