「ヘビ」は劣悪な環境に置かれていた
対照的に、ヘビのミイラは、かなり多くの情報が明らかになっています。
この個体は「アスプコブラ(エジプトコブラ)」の幼体と判明しており、頭蓋骨が広範囲にわたって破損していて、椎骨の関節が外れていました。このことから、ムチのように地面に叩きつけられて絶命したとみられます。
また、牙が一本も見当たらなかったのですが、これはアスプコブラが毒を持っているので、ミイラ化に当たってすべて抜かれたのでしょう。
それから、腎臓に石灰化の痕が見られ、腎臓病を発症していたことが分かります。これは水不足で劣悪な環境で飼育されるヘビに生じる特徴で、現代のヘビにもよく見られます。