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力を加えなくても「自発的に踊り続ける」不思議な液体 (ハーバード大学) (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.08.24 Monday

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「自発的に踊る液滴」の仕組み

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Credit:Aditi Chakrabarti/Harvard SEAS

映像にあるように、薄いシート上にある液滴は誰かが力を加えているわけでもないのに、左右に動き続けています

そしてこれは非常にシンプルな仕組みで成り立っています。必要なものは「揮発性液滴」と「薄い膨潤性シート」だけです。

揮発性液滴とは蒸発しやすい性質の液滴であり、膨潤性シートとは液体を吸収して膨張するシートのことです。

実験では、膨潤性シートの上に揮発性液滴(アセトンやマニキュアの除光液)などが落とされました。

液滴がシート表面に触れると、液体の一部がシートに吸収されます。するとシートの一部が膨張するためシート上に傾斜ができ、液滴が流れていきます。

液滴が移動すると膨張した部分が空気にさらされるため、吸収された液体が蒸発し、シートは元の形状に戻ります。

そして液滴が移動した先でも同様のプロセスが発生するため、液滴は自発的に振動運動を繰り返すようになるのです。

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Credit:Aditi Chakrabarti/Harvard SEAS

「液滴をシート上に落とす」最初の行為や「蒸発」「膨張」「重力」の相互作用という非振動エネルギーが、液滴の継続的振動を作っているのですね。

ちなみに、この運動は「液体が乾燥するまで続く」とのこと。

チャクラバルティ氏は、「このタイプの自己生成モーションはこれまで検討されたことがないため、刺激的なアプリケーションに繋がる可能性があります」とも述べています。

このシステムの応用は小規模エンジン・発振器・ポンプの駆動に役立つかもしれず、今後の研究に期待できるでしょう。

この研究は6月25日、「PHYSICAL REVIEW LETTERS」に掲載されました。

Self-Excited Motions of Volatile Drops on Swellable Sheets
https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.124.258002

固体・液体・気体に続く物質の”第5の状態”を観測。 絶対零度で起こる量子力学の世界

reference: harvard / written by ナゾロジー編集部

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