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宇宙に3年もさらした微生物の生存を確認!生命は宇宙から来たとする「パンスペルミア説」の証拠となるか

2021.01.27 Wednesday

2020.08.27 Thursday

地球上には生命が溢れていますが、この生命の最初の起源はどこなのでしょう?

これ関する1つの説が、地球生命は地球で発生したものではなく宇宙から来たというパンスペルミア仮説です。

しかし、生物は宇宙空間を遠くまで移動することが可能なのでしょうか?

この問題について日本の研究グループが、国際宇宙ステーションで3年間宇宙空間に曝露した微生物が生存したという結果を報告しました

3年という期間は、火星から地球へ生物が自然に移動したと仮定した場合に考えられる最短時間です。

もしかしたら最初の生命は火星で発生していた可能性が出てきたのです。

QST https://www.qst.go.jp/site/press/43265.html , sciencealert https://www.sciencealert.com/bacteria-might-be-able-to-survive-the-harsh-journey-between-earth-and-mars-iss-study-finds この研究は東京薬科大学・国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の山岸明彦名誉教授等の共同研究グループより発表され、論文は微生物学に関する科学雑誌『Frontiers in Microbiology』に8月26日付けで掲載されています。 DNA Damage and Survival Time Course of Deinococcal Cell Pellets During 3 Years of Exposure to Outer Space https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmicb.2020.02050/full

最初の生命は地球外で生まれた。「パンスペルミア説」とは?

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Credit:Illustration courtesy Lynette Cook, FUSE/NASA

生命の起源には謎が多く、地球で生命が誕生していたかどうかも怪しい部分があります。

地球の生命は、ひょっとしたら宇宙の別の場所で初めて発生し、宇宙を旅して地球へやってきた可能性もあるのです。これをパンスペルミア仮説といいます。

最初の生命は実験的証拠からRNA生物だと考えられています。クマムシのような過酷な環境でも生存可能と言われる生き物がいますが、最初の微生物は本当に宇宙を旅することができたのでしょうか?

強靭すぎるクマムシ、ついに極限環境を生き抜くメカニズムが判明 – ナゾロジー

欧州とロシアの研究グループはISSでこの可能性を検証し、微生物の胞子は紫外線を遮断すれば長期間宇宙空間で生存できるということを示しました。

ここから「リソパンスペルミア説(リソは岩石の意)」という、最初の生命は他惑星由来の隕石や彗星に付着して地球にやってきたという仮説が提唱されました。

次ページ微生物は宇宙で生きられるのか? JAXAの「たんぽぽ計画」

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