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樹液から「ニッケル」が染み出る植物により、未来の鉱業が一変するかもしれない

2021.01.27 Wednesday

2020.08.30 Sunday

bbc https://www.bbc.com/future/article/20200825-indonesia-the-plants-that-mine-poisonous-metals

ニッケルはキッチンの蛇口や電気自動車のバッテリーまで様々な用途に利用できる金属であり、主に鉱山からニッケル鉱を採掘することで得られています。

しかし5月に発表された研究によると、インドネシア・タドラコ大学の土壌生物学者アイエン・チョア氏は「豊富なニッケルを含む樹木」に注目しており、新たな産出先となる可能性を見出しています。

これらの樹木は土壌からニッケルを吸収し大量に貯蔵できるため、採掘することなくニッケルが得られるかもしれないのです。

「ニッケルを愛する植物たち」

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ほとんどの植物はいくつかの酵素を活性化させるために少量の重金属を土壌から吸い上げています。

この金属の中にはニッケルも含まれており、特に植物の開花プロセスを活性化させるのに必要だとされています。

しかし吸い上げるニッケル量が少しでも多いと、そのニッケル自体が毒となり逆に植物を殺してしまうのです。

そのため通常の植物にもニッケルが含まれているものの、その量は非常に僅か。ところが、ある植物はニッケルを細胞壁内に結合したり液胞の中に貯蔵したりするので、ニッケルを過剰に吸収しても死ぬことがありません。

この「ニッケル貯蔵植物」たちは、自身の芽、葉、樹液にニッケルを貯蔵しているのです。

例えば、イタリア原産の 「Alyssum murale(アリッサム・ムラレ)」などからは乾燥葉1gあたり最大30,000μgのニッケルを摂取できます。

アリッサム・ムラレのようにニッケルを愛する植物はこれまでに世界で450種ほど記録されています。

しかし、これらの植物のほとんどはキューバや南ヨーロッパ、ニューカレドニア、マレーシアなどニッケル堆積が少ない国で育ちます。

そのためニッケルを蓄える能力があるものの、効率的に摂取するには至っていないのです。

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