更なる探索と植栽
その発見以降もニッケル貯蔵植物の探索は続けられており、最近では磁気を利用した探索方法が検討されています。
磁気を使用するなら高濃度のニッケルしか検出されないため、探索プロセスを高速化できるのです。
では、これらのニッケル貯蔵植物は本当にニッケル供給源となり得るのでしょうか?チョア氏を含む植物学者たちはその可能性を認めています。
オーストラリア・クイーンズランド大学の植物学者アントニー・ファン・デル・エント氏によると、ニッケル貯蔵植物1ヘクタールあたり毎年推定120kgのニッケルを生成できるとのこと。
さらにこれらの植物はただ鉱山を削るだけの鉱業とは違い、植えることができます。ニッケル貯蔵植物を収穫するだけでなく植え続けることで、自然環境を破壊せずにニッケルを産出できるでしょう。
今後もニッケル貯蔵植物の探索と植栽が進むなら、限りある資源だけに頼らずにニッケルを得られるかもしれないのです。
チョア氏は現在でも探索を続けており、より貯蔵量の多い植物を求めて活動しています。