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時空をつなげる「ワームホール」を”人間が横断できる”可能性が示される!

reference: universetoday
2020.09.01 Tuesday

SF世界のワープ航法が現実になるかもしれません。

現在、宇宙はあまりに広大すぎて、人類が光速での移動を実現できたとしても、人の寿命では隣の星系まで行くことができません。

そのため、数々の宇宙時代を描いたSF作品には空間を超越して移動するワープ航法が登場します。

現実の物理学で、このアイデアにもっとも近い可能性を与えているのがワームホールです。

これは簡単に言うと、一般相対性理論から導き出される時空をつなげるショートカットトンネルです。

ただし古典物理学に従えば、ワームホールは存在したとしても横断することはできないとされています。

しかしこの度、量子物理学の研究者が「Humanly traversable wormholes (訳: 人間が横断可能なワームホール)」と題した興味深い研究を発表し、その中で完全に安全な通行が可能なワームホールの可能性を示したのです。

そもそもワームホールとは?

ワームホールは時空のある地点から別の地点へ、光速を超えた瞬時の移動を実現する手段です。

ワームホールは次元を超えたショートカットトンネルと考えることができます。

例えば世界を1辺が1光年ある巨大な紙だったと考えてみましょう。紙の端から端まで行くには光の速度で移動しても1年かかってしまいます。

しかし、この紙を端と端を合わせて折りたたんだ場合はどうでしょうか? 畳んで出発地点とゴールを合わせてしまえば、1光年の距離を隔てていようと、移動時間は0にできてしまいます

これを私たちの住む時空で考えたものがワームホールです。

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Credit:Panzi – en Wikipedia

私たちの住む時空は、私たちが気づいていないだけで高次元上では折りたたまれて、はるか遠い場所と隣り合っている可能性があります。

このことをアメリカ物理学者ホイーラーは、りんごの反対側へ行くのに表面をなぞって移動するより、中を突っ切った虫食い穴を通ったほうが速く移動できる、という例え話で説明しこの虫食い穴のショートカットトンネルをワームホールと名付けたのです。

ワームホールは現実の世界でも存在することが理論上認められています。その基礎的な理論は20世紀初頭にアインシュタイン一般相対性理論に対応する形で登場しました。

しかし初期にアインシュタインとローゼンが計算したワームホールは、非常に不安定ですぐに崩壊してしまうため、中を通り抜けるということは不可能だと考えられていました。

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