内容は「食料の輸送」から「兵士の移動」まで
オストラコンに記された内容には、「パンやワイン、油、小麦粉を送ってほしい」という日常的な雑事から、近隣の要塞とのやり取り、ユダヤ高官からテルアラド要塞への命令などが見つかっています。
テルアラド遺跡は、かつてユダ王国の南の国境に位置した軍事基地であり、常時20〜30名の兵士が駐在していました。
碑文には、「キッティイム(Kittiyim)」と呼ばれる部隊の名前が頻出し、食料供給や兵士の移動は彼らに向けての内容と思われます。
また、筆跡鑑定のおかげで、少なくとも4人の異なるユダヤ高官が識別されており、それぞれ交代で任に就いていたのかもしれません。