針葉樹林のように砂糖を使った「石の森」の再現に成功
石の森は、これまでの調査で「カルスト地形」の一種であることが分かっています。
カルスト地形とは、石灰岩などの水に溶けやすい岩石が、雨水や土壌水によって浸食されることでできる独特な地形のことです。
研究チームは、この点に着目し、砂糖を使って浸食による岩石の溶解を再現してみました。
まず、砂糖と水、シロップを適切な比率で混ぜて、糖分が99%となるハードクラックキャンディを作ります。
それを水に浸して数時間観察を続けると、キャンディが徐々に溶け出して、見事に石の森と同じ針山ができました。
一連の実験とシミュレーションを繰り返すうち、先の尖った石柱ができる仕組みが明らかになってきました。
キャンディが水に溶け出す際、密度の高い溶質(水に溶けた糖分)を含む水が重力で下降し始めます。すると、その流れが、まだ溶けていない固体の周囲に持続的な水の流れを作り出していました。
この流れが先の鋭い針山を作っていたのです。
