巨鳥モアの足先
巨鳥モアの足先 / 巨鳥モアの足/Credit: Wikimedia Commons
paleontology

3300年前の巨鳥「モア」の”皮膚まで保存された足”がリアルすぎる。クローン化も可能? (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.09.21 Monday

前ページ史上最も背の高い鳥類「モア」

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モアが絶滅した理由とは?

9〜10世紀頃、モアが暮らしていたニュージーランドマオリ族が上陸しました。

モアの絶滅原因については長い間、専門家たちによる議論が続けられましたが、今ではマオリ族の乱獲が最有力となっています。

進化生物学者のトレバー・ワーシー教授は、次のように説明します。

DNAを調べたところ、絶滅時期のモアは、種の存亡の危機には瀕しておらず、遺伝子的にもまったく衰えていませんでした。むしろ、頑強で健康な集団を形成していたのですが、人類と遭遇したことでモアは終わりを迎えたのです」

マオリ族によるモアの狩猟
マオリ族によるモアの狩猟 / Credit: Wikimedia Commons

狩猟採集民であったマオリ族は、砂袋に小石をためるモアの習性を利用し、焼け石を呑ませることで捕獲していたそう。これだけ巨大なので、むやみには近づけなかったのでしょう。

また、森林の開拓により生息地が減ったことも絶滅の一因となりました。

結果、モアの数は急速に減少し、およそ700〜800年前にはニュージーランドから姿を消しています。

マオリ族による巨鳥モアの狩猟
マオリ族による巨鳥モアの狩猟 / Credit: Wikimedia Commons

一方で、これだけ保存状態の良い足が見つかったなら、DNAを採取し、クローンを生み出すこともできるのではと思われています。

しかし、クローン化に成功しても、繁殖相手や遺伝的多様性に欠くため、すぐに絶滅してしまうでしょう。

ジャイアント・モアのクローン化による復活には、まだサンプルや環境の準備が不十分なようです。

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