類人猿ボノボがきっかけで「新種のトリュフ」を発見!”高級食材”の仲間入りの可能性も(コンゴ)

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トリュフ
新種のトリュフ「ヒステランギウム・ボノボ」/Credit: Alexander Georgiev
reference: phys, zmescience

アフリカ中部・コンゴ共和国で、高級食材トリュフの新種が発見されました。

9月4日付けで『Mycologia』に掲載された報告によると、同地のココロポリ自然保護区に暮らすボノボが、新種トリュフを食用にしていたことが発見に繋がったとのことです。

このことから、新種トリュフは「ヒステランギウム・ボノボ(学名: Hysterangium bonobo)」(以下、H.ボノボ)と新たに命名されました。

研究は、米・フロリダ大学、コンゴ・キサンガニ大学らにより報告されています。

霊長類はトリュフ好き?

ボノボは、地球上でコンゴ中部にしか生息しない絶滅危惧種の霊長類です。

直立二足歩行が得意で、仲間同士の争いがほとんどなく、平和的で道徳性の高い生き物と言われます。

これまでの調査で、ボノボがトリュフを食べることは知られていましたが、H.ボノボが確認されたのは初めてです。

ボノボ
ボノボ/Credit: jp.depositphotos

トリュフは、その独特な香りで広く珍重される食用キノコとなっていますが、意外にも生態系の維持に欠かせない存在です。

例えば、樹木が土壌から栄養分を吸収するのを助けたり、動物の食生活を支える一旦を担っています。

不規則な形をした外皮は大理石のような模様をしており、これが強い香りの拡散に役立っています。

研究チームのマシュー・スミス氏は「トリュフは腕利きのシェフやグルメのためだけでなく、私たちの親戚である霊長類にも好まれる食材」と話します。

ボノボがトリュフを見つけ出す方法

H.ボノボは、科学界にとって新発見となりましたが、現地では「シンボキロ(simbokilo)」というバンツー語の名称で昔から知られているそうです。

それでも、H.ボノボの生態やボノボとの関係性は多くが謎に包まれています。

スミス氏によると、「ボノボは空気中に漂う香りをキャッチしたり、土を掘って手に付いた匂いを嗅ぐことで、新種トリュフを探し出している」と指摘。

また「新種トリュフは、ボノボが丸呑みできるサイズであり、外皮に付着する胞子は厚い細胞壁に守られることで、ボノボの消化管を無傷で通過し、便とともに排出されている」と話します。

このサイクルを通して、新たなトリュフが育っているようです。

ボノボ
ボノボ/Credit: Alexander Georgiev

同チームのトッド・エリオット氏は「H.ボノボは、地元民にとっては何世代にもわたって親しまれていることから、現地での聞き取り調査が必要になる」と話します。

またH.ボノボは、現段階で食用トリュフと多くの共通点を持っていることが判明しており、今後、高級食材の仲間入りをする可能性もありそうです。

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