るつぼ製鋼の栄えていた「チャハク」を探す
クロム鋼の痕跡が発見されたのは古代ペルシャであり、現在のイラン南部のチャハク地方にあたります。
チャハクはかつて鉄鋼生産の中心地として栄えており、12世紀から19世紀までの歴史的な写本にも記載されてきました。またその地域からはイラン唯一の「るつぼ製鋼の証拠」が発見されていたのです。
しかし現在ではイランの多数の村がチャハクと名付けられており、古代のるつぼ製鋼の正確な場所を見つけることは困難とされてきました。
そんな中、研究チームは考古学ではなく農業で知られるファルス州のチャハク村に着目。そしてそこから見つかった「るつぼスラグ」と「鍛造スラグ」を研究することにしたのです。