キリンは「避雷針」になりうるか?
死亡した2頭のキリンは、4歳と5歳のメスで、互いに7メートル離れた場所に横たわっていました。
片方は、頭蓋骨とオシコーン(2本の角状突起)に骨折の痕があったことから、頭上に雷が直撃したと思われます。もう片方は、目立った外傷がなく、サイドフラッシュか、地面を通した感電死が原因でしょう。
また「2頭とも強いアンモニア臭がした」と報告されており、これは落雷で死亡した動物に見られる特徴です。
一方で、キリンが他の動物よりも落雷に当たりやすいことを科学的に証明した研究はありません。
今回のケースでは、2頭とも低木の茂みや草原に囲まれていたものの、近くにキリンより背の高い樹木はありませんでした。
一般に、キリンの全高は4.3〜5.5メートルなので、確かに雷に当たる可能性は高くなります。
しかし、今回の調査だけでは、キリンが避雷針になるとは断定できません。それでも、樹木のない開けた場所でなら、キリンが最も落雷に当たるリスクが高いと言えるかもしれませんね。