星のソムリエ®が選ぶ、今月の星の見どころベスト3【2020年10月】

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Credit: ofugutan

Reference: 国立天文台(1, 2, 3, 4), 星空年鑑2020, AstroArts(1, 2, 3)/ written by ofugutan

朝晩は、めっきり涼しくなりましたね。長時間外にいても、過ごしやすいです。

気が付くと、夜空は夏から秋の星空にすっかり変わりました。

秋の星は、みなみのうお座の1等星である「フォーマルハウト」がぽつんとあるばかりで、暗い星が多いのですが、そのぶん明るい惑星たちをいっそうひき立ててくれています。

今月は、そんな惑星と月を中心とした、観測しやすい天文現象が目白押しですよ。

それでは、「星のソムリエ®が選ぶ、今月の星の見どころベスト3【2020年10月】」をご紹介します。

Best3.1日(木)と 31日(土)に中秋の名月とブルームーンを見よう

秋と言えば、お月見ですね。

今年の10月は、十五夜からスタートして、ブルームーンでエンドという、「月に始まり、月に終わる月」。

まず、10月1日(木)の十五夜の話です。十五夜は満月になる年と満月にならない年がありますが、今年は満月ではありません。翌日の10月2日に満月を迎えます。

十五夜の月は、21時頃には南東の見えやすい高さに昇ってきています。その時刻だと、火星、土星、木星の三惑星との共演が見られることでしょう。

なお、十五夜については以前の記事、「お月見を最高に楽しめるマニュアル」をご覧いただくと、より観測を楽しめると思いますよ。

中秋の名月
中秋の名月 / Credit: 国立天文台

次に、10月末のブルームーンの話です。「青い月」って、ちょっとカッコイイ響きですよね。

近年、話題に上がることも増えましたが、一カ月の間に二度目に迎える満月のことを言います。

名前の通りに青く見えるわけではないのですが、数年に1回という頻度なので、珍しいんです。英語で「once in a blue moon」は、「極めて稀なこと」という表現として使われるくらいです。

次回は2023年の8月になりますから、やはり数年先の話になります。

国立天文台の「暦計算室」によると、ブルームーンになるのは、10月31日(土)23:49分(※東京都)。10月にギリギリ間に合ったという感じですね。

月の出と月入りの時間は、以下の表を参考にしてみてください。

10月31日の各地の月の出入り
10月31日の各地の月の出入り / Credit: ofugutan

3位にした理由

Good!:古来からのもっともメジャーな天文イベント。観察の機会が多く、肉眼で楽しめる

Bad!:特になし

Best2.29日(木)十三夜の月と火星が接近。今月は月と惑星が次々に共演する

月が美しい季節ですが、各惑星との共演も見逃せません。

日本には、十五夜のあとに十三夜という、2回目のお月見をする文化があります。

大抵、十三夜は十五夜の翌月ですが、今年は同月に十五夜と十三夜が一度に到来。

つまり、今月は十五夜(1日)、十三夜(29日)、ブルームーン(31日)と3回月を見るイベントがあるわけですね。

お月見
お月見 / Credit: depositphotos

しかも、AstroArtsの情報によると、29日(木)に十三夜の月と火星が視野7°の近さに接近します。18時頃から一晩中見ることが可能です。

火星が地球に最接近してから一ヶ月もたってないため、マイナス2.2等級とまだ十分明るく、月明りに負けない共演が見られることでしょう。

このほかにも、今月は月と惑星の共演が複数あるのでご紹介します。

3日(土)にも、視野7°の近さで月と火星は接近するとか。火星の明るさは、なんとマイナス2.5等級。

それに、14日(水)の日の出1時間前(東京:4時45分頃)は、明けの明星の金星と、細い三日月が視野7°の近さに接近するそうですよ。

また、22日(木)には半月になりかけた月と木星が視野7°の近さに接近し、翌日の23日(金)には半月と土星が視野5°の近さに接近します。

そして、どちらも木星、月、土星という、3つの星の集合を楽しめます。

月が木星・土星に接近
月が木星・土星に接近 / Credit: 国立天文台

いずれの月と惑星の共演も、双眼鏡を使えば同一視野で見られそうです。

なお、木星と土星は夏の間空を彩ってきましたが、沈むのが日々早くなってきています。

そのぶん、日没も早くなっていますから、暗くなってきたらすぐ観察をすれば、まだ余裕を持って観測できるでしょう。

2位にした理由

Good!:十三夜と火星の接近する時期が重なるのは珍しいのでは。肉眼で十分楽しめる。

Bad!:特になし

Best1.6日(火)火星が見ごたえのある「準接近」に

2年2カ月ごとに地球と火星は近づきますが、とうとう10月6日(火)が最接近する日です。

2年前の大接近にかなり近い距離にきますが、それくらいになるのは、次回は13年後です。

詳しくは、「火星の接近が2倍楽しめる特別記事」をご覧になってくださいね。

火星最接近の頃の星空
火星最接近の頃の星空 / Credit: 国立天文台

なお、火星は15日(木)に太陽、地球、火星がまっすぐに並ぶ「衝」を迎え、一晩中見えやすい日となります。

最接近の日は過ぎても、まだマイナス2.6級の明るさをキープしていますよ。

焦らず天気予報をチェックしながら、火星を見るチャンスを狙いましょう。

1位にした理由

Good!:機会のレアさやわかりやすさを考えると、今年1番の天文現象かもしれません。

Bad!:特になし。火星はしばらく明るいものの、フォーカスするなら月がない日のほうがいいかも。

以上、今月の星の見どころベスト3【2020年10月】でした。

先月の「ベスト3」実際にどう見えた? レポート

9月は台風も到来し、天気が不安定で曇りや雨の日が多かったです。

それにともない、「9月の星の見どころ」であげた天文現象も、軒並み厳しい状況でした。

まず、Best3の「木星、土星と月が接近」の日ですが、都内は雨で観測は不可能。

そして、Best2の「月と火星が接近」は何とか見られたものの、雲がかかっていてぼんやりとしていました。

Credit: ofugutan(2020年9月6日23:50分頃撮影)

もっとも期待していた「金星とプレセペ星団が接近し、細い三日月と共演」は、最接近する14日の都内が曇り予報だったため、1日前の13日を狙いました。

Credit: ofugutan(2020年9月13日4時25分頃撮影)

ただ、プレセペ星団はプレアデス星団(すばる)やヒヤデス星団に比べるともともと見にくい星団です。

さらに、光害に加えて雲がうっすらかかっており、双眼鏡でもよくわからず、撮った写真を調整しても写っていませんでした。

Credit: ofugutan(2020年9月13日4時25分頃撮影)

今年の10月は、月と惑星が主役で、ちょっと空を見るだけで気軽に楽しめるものばかりです。

ぜひ、この機会に夜空を眺めてみてください。

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